Inside Asian Gaming
2021 年 11月 IAG JAPAN 51 1-10 Galaxy Macau Phase 3, originally due to open in 2021 but delayed as a result of the pandemic, will be Macau’s most significant property launch of the year, comprising a raft of new gaming and non-gaming elements including Galaxy International Convention Center, an Andaz Hotel and an all-suite Raffles at Galaxy Macau, featuring 450 suites under the famous Singapore hotel brand. Galaxy Phase 3 will be closely followed by Phase 4, and between them will see Galaxy Macau add a combined 3,000 rooms across eight new hotel brands targeted at the premium segment via high-end family rooms and villas. This will more than double the offerings at GEG’s flagship property, which currently boasts six hotels including top end Ritz-Carlton and high-quality Asian brands Okura and Banyan Tree. It will also help boost the company’s Macau market share, analysts say. Currently sitting just behind Sands China at around 21% market share, it is predicted that Phases 3 and 4 will give GEG a small boost in VIP and substantial boost in the more lucrative mass market segment once fully operational. It is perhaps the significance of GEG’s Macau expansion that allowed the company to pause its pursuit of an integrated resort license in Japan in May with little to no fanfare, having previously expressed an interest in Yokohama among other locations. Given Yokohama’s recent withdrawal from Japan’s IR race under a new mayor, GEG’s decision in that regard looks even more astute. It is this considered approach that has formed the backbone of Galaxy’s success, an achievement made even more impressive by the fact that neither Francis Lui nor his father, group Chairman Lui Che Woo, had any notable gaming industry experience when Galaxy Entertainment Group won a Macau gaming concession back in 2002. Twenty years on, the company approaches Macau’s long-awaited license re-tendering process as one of the elite heavyweights of Asian gaming. マカオ にいる人全員と同じように、ギャラクシーエンターテインメ ントグループ(GEG)もコロナ禍の経済的苦痛を感じてきた。2020 年に40億香港ドル(570億円)の損失を報告したGEGは、辛うじて 2021年上半期に90万香港ドル(1,280万円)の利益へと戻したとこ ろだが、近頃続く新型コロナの不安な状況と10月の大型連休あた りの入境制限が21年下半期の結果にどう影響を与えるか疑問を投 げかけている。 しかし、フランシス・ルイ氏が指揮しているGEGは保守的な財政 方針を維持しており、コロナ禍を乗り切るために巨額の新規融資や 銀行の権利放棄に大きく依存するマカオの他のどのカジノコンセッ ション保有者よりも良い状況にある。8月に公表された最新情報に よると、同社は2021年6月末時点で430億香港ドル(6,110億円)も の流動性の高い資金、そして316億香港ドル(4,500億円)のネットキ ャッシュを保有しており、マカオの「ビッグ6」の中でネットキャッシュ を持っているのは同社のみとなっている。 そして2022年には、コロナ禍、そして6月26日のゲーミングライセ ンス期限をめぐる不透明感の中でさえも、期待できることがたくさん ある。当初2021年のオープンを予定していたものの、新型コロナの影 響で延期されたギャラクシー・マカオ第3フェーズは、同年のマカオ で最も大規模な施設のオープンとなるだろう。新たにゲーミングや 非ゲーミングの要素が追加される予定で、ギャラクシー・インターナ ショナル・コンベンションセンター、アンダースホテル、シンガポール の有名ホテルブランドで450室のスイートを有する全スイートのラッ フルズ・アット・ギャラクシー・マカオなど多くの施設が作られる。 ギャラクシー第3フェーズの後、間を置かずに第4フェーズが続く 予定で、その2つのフェーズでギャラクシー・マカオは、ハイエンドの ファミリールームやヴィラを通じてプレミアム層をターゲットにする 8つのホテルブランド、合計3,000室を加えることになる。 これは、最高級のリッツカールトンや高級ホテルブランドである オークラ及びバンヤンツリーを含む6つのホテルを現在持つGEGの 旗艦施設で提供している客室数の倍以上の数となる。 これは、ギャラクシーがマカオで市場シェアを拡大させることに も役立つとアナリストは語る。現在約21%の市場シェアでサンズ・チ ャイナに次ぐ2位となっているGEGだが、第3、第4フェーズが全面開 業すれば、VIP部門でGEGのシェアは少し拡大し、そしてより利益の 多いマス市場では大きく拡大すると予想されている。 おそらく、GEGのマカオ拡張計画があまりに大規模であったため に、以前は日本IR、中でも横浜に関心を示していたが、5月にほと んど話題になることなく日本でのIRライセンス獲得の取り組みを 中止することができた。横浜が新市長の下で最近IR誘致を撤回し たことを考えると、この件に関するGEGの決断はさらにいっそう巧 妙に見える。 この考え抜かれたアプローチこそが、ギャラクシーの成功の骨格 を形成している。そして成功をより素晴らしいものにさせているの が、ギャラクシーエンターテインメントグループが2002年当時にマ カオのゲーミングコンセッションを勝ち取ったとき、フランシス・ルイ 氏も、その父でグループの会長であるルイ・チェ・ウー氏のどちらも 目立ったゲーミング業界の経験を持っていなかったという事実だ。 それから20年、同社はアジアゲーミング界屈指の企業の1社とし て、待望のマカオライセンス再入札手続きに向かっている。
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