Inside Asian Gaming
2021 年 9月 IAG JAPAN 27 巻頭特集 マカオ大学准教授でマカオ企業の社会的責任中華圏学会 (Macau Institute for Corporate Social Responsibility)評議 会の副会長を務めるカルロス・ノロンハ教授によると、マカオの コンセッション保有者はすでに新型コロナの感染拡大および 2017年8月にマカオで猛威を振るい、大きな爪痕を残した台風 第13号に対して「非常に迅速に対応」することで社会貢献への 熱意を示している。 しかしながら、ノロンハ教授はこのように付け加える。 「現時点は、(再入札に期待されるものについて)極端な判 断を下すのに適した時期ではないかもしれない。 マカオのゲーミング税が世界でほぼ最も高い水準(39%)で あることを考えると、CSRの目的でさらに1%や2%増税すること は合理的でないと考えられる。 私はゲーミングのライセンス再発行について法律上の要件 としてCSRを含めることの効果について懐疑的だ。パーセントで CSRの精神や根本を捉えるのは困難であり、ましてや、報告や監 査プロセスの法的書類が整っていない中で、コンセッション保 有者のCSRの取り組みを評価するのはさらに難しい。マカオ政 府はコンセッション保有者のための報告要件や監査手続きに ついてもう少し熟慮を重ねる必要がある」 将来的な義務がコンセッション保有者の手に及ばないもの である一方、現在の取り組みはそうではなく、しっかりしたCSR プログラムがすでに実施されていることは、各企業の企業文化 の非常に重要かつ目に見える部分を示していることは否定のし ようがない。これは、確固たるCSRプログラムは、企業が職場や 地域社会にプラスの貢献を行っているという感覚を従業員に与
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