Inside Asian Gaming

2021 年 8月 IAG JAPAN 93 8 月22日投開票の横浜市長選はIR誘致を左右する重 要な分岐点だ。 この原稿を執筆している時点では既に9人もの候補 者が出馬に意欲を見せており、異様な様相を呈して いる。ご存知の通りこの選挙は、横浜市が推進してい るIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致の是非が最大の争点と して語られ、報道も加熱している。 IR推進派である現職の林文子市長は、市長選への出馬に ついて長い間沈黙を続けてきた。だが、最近になり第四期に向 けて出馬表明をしたことでIR推進派にとって希望の光となって いる。 林文子市長 林文子市長は当時民主党政権下であった2009年、現在の立 憲民主党の前身となる民主党の推薦を受け市長に初当選した。 2選目となる2013年には、国政は自民・公明連立に戻り、林氏は 与党の自民、公明、そして野党の民主党の推薦を受け再選。2017 年に迎えた3選目は、自民、公明、連合神奈川の推薦を受け再選し た。4選目を迎える今年、同氏の最大支援者であった自民党は多 選や高齢を理由に支援はできないことを伝えている。 横浜市がIR誘致を公にし始めたのは2012年頃。当時は第2 次安倍政権下で、カジノ・IR構想が活発に議論されていた頃で ある。林氏は「カジノ・IRは横浜の持続的成長には必須」として いた。2016年には「将来の横浜の持続的な経済成長のために は必要であるのではないかと思うので、いまは大きくカジノを含 めたIR導入を視野に入れている」と述べている。 2017年、8月に市長選を控えた2月には「いま本当にカジノ誘 致とかIRを導入するか否かも全く決まっていない」と定例会で 述べたが、同3月には「IRについて引き続き国の状況を見極め ながら調査研究する必要がある」とも言及している。 日本

RkJQdWJsaXNoZXIy OTIyNjk=