Inside Asian Gaming

2021 年 8月 IAG JAPAN 71 日本 “Japan believed that by doing this they would attract the worlds’ leading operators while at the same time protect their citizens, communities and local businesses, and replicate the success of Singapore’s IR Industry. “Genting’s track record in Malaysia, Singapore, the Philippines, United States, cruise lines (via Genting Hong Kong) and its recent opening in Las Vegas will win lots of points with the Yokohama and central governments. “Likewise, its strong relationship with the Singapore government, its political savvy, and its ability to win one of the two gaming licenses in Singapore against very tough international competition and operate successfully all point towards Genting’s strengths, abilities and proven track record.” On the downside, it has now been 10 years since Resorts World Sentosa last outstripped its Singapore rival, Marina Bay Sands, for annual gross gaming revenues. In Singapore’s two-horse race, it is undeniable that Marina Bay Sands is the gold standard, holding 60% market share as of 2019 (pre-COVID) and having built an integrated resort now well established as the iconic addition to the skyline the government envisioned when it first chose to issue two casino licenses in 2005. IR実績 国際的なカジノ及び統合型リゾートを展開するという点にお いて、世界中の至る所に進出するゲンティンに敵うものはない。 ゲンティンの名前を冠したマレーシアの高地にある最初のリゾ ートから、シンガポールのリゾートワールド・セントーサ(RWS)、 イギリスやエジプトにあるカジノ、最近オープンした43億米ドル (4,700億円)のリゾートワールド・ラスベガス(RWLV)をはじめ とする米全土にある複数の施設まで、同社はIRゲームにおいて 世界的大手として確固たる地位を確立してきた。たった1つ、注 目に値する例外というのが、ゲンティンが世界最大のIR中心地 であるマカオにゲーミング施設を持たないという点だ。 しかし、ゲンティンが横浜IRライセンス獲得を目指す活動を、 シンガポールの子会社の下に置いていることは何ら驚くことで はない。 ブティック型統合型リゾートコンサルティング会社、マレー・イ ンターナショナルの会長で、ラスベガスからマカオまで、何十年 もの経験を持つ業界のベテラン、ナイル・マレー氏は、これが横 浜でのIRレースにおいてゲンティンに直ちに有利なスタートを 切らせると見ている。 マレー氏はこう説明する。 「日本政府はシンガポールIRモデルの成功を真似したがっ ている。一つ目に、日本はIR基本法をシンガポールの厳しい法 的枠組みに近い形で作っており、それに他の法域の厳しい条項 を加えて、世界で最も厳しく規制された、手厚い保護を持つゲ ーミング法を作り出した。 日本は、これをすることで、世界トップの事業者を集めなが ら、同時に国民、地域、地元のビジネスを守り、そしてシンガポ ールのIR業界の成功をマネできると考えていた。 ゲンティンが持つマレーシア、シンガポール、フィリピン、米 国、クルーズ船(ゲンティン香港経由)における実績、そして最 近のラスベガスでの開業によって、同社は横浜市と日本政府か ら多くのポイントを獲得するだろう。 同様に、そのシンガポール政府との強固なつながり、政治的 知識、非常に厳しい国際競争の中でシンガポールの2つのゲー ミングライセンスの1つを勝ち取る力、そして経営を成功させる ことの全てが、ゲンティンの強み、能力、そして証明された実績 を指し示している。 マイナス面としては、リゾートワールド・セントーサが年間ゲ ーミング粗収益で、シンガポールのライバル、マリーナベイ・サ ンズに10年間トップの座を譲っていることがある。シンガポー ルでの一騎打ちにおいては、(コロナ前の)2019年時点でマリ ーナベイ・サンズが6割のシェアを誇り、政府が2005年に2つの ライセンスの発行を初めて選んだ際に描いていた、シンガポ ールのスカイラインに加える象徴的な建物としての地位をしっ かり確立している代表的存在となっていることは否定できな い。

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