Inside Asian Gaming
2021 年 8月 IAG JAPAN 27 大きな成功を収めるシンガポールのIR、リゾートワールド・セン トーサをオープンさせて、一つレベルを上げたゲンティンが「国 際的な視点と家族所有の文化をラスベガスに持ち込む。彼らは 完全統合型施設の創設をマスターした。それはリゾートワール ド・ラスベガスを見れば明らかだ。目標は、当社のリゾートを市 場で技術的に最先端の施設にし、ヒルトンの3ブランドを一つ屋 根の下に置き、突出した飲食ラインアップ、世界的なエンターテ イメントパートナーなどなど、ストリップで他には見られないも のを加えることだった。会長(リム・コック・タイ)はかなり実務に 参加するタイプで、本当の意味で先見の明のある人物だ」 同施設は、つい最近まで続々と失敗または実現に至らない 計画ばかりだったストリップ北端エリアにとっても転機をもたら すものだ。 RWLVは、エシュロン・プレイスと呼ばれる48億米ドル(5,200 億円)の新プロジェクトに道を譲るために2007年に米カジノ企 業のボイドゲーミングによって取り壊された有名なスターダスト リゾート&ホテルがあった場所に建つ。2009年の世界金融危機 に、ボイドはそのIR計画を保留にし、最終的には2013年にその 土地を3億5,000万米ドル(380億円)でゲンティンに売却した。 もう一つ、豪カジノ大手のクラウン・リゾーツによるIR計画、ア ロンがあった。同社がRWLVの北側に接する35エーカーの土地 区画を2018年にウィン・リゾーツに3億米ドル(330億円)で売却 し、こちらも中止となった。その区画は、今なお空き地のままだ。 しかしながら、RWLVのオープンと、近隣のラスベガス・コンベ ンションセンターがストリップ北側の新開発を活気づける刺激 となるという期待もあり、それは、長らく停滞するフォンテンブロ ーから始まると思われる。現在の所有者が2023年にJWマリオ ット・ラスベガス・ブールバードとしてオープンする計画を発表し ている。 コンベンションセンター自体が、同地区の復活のカギとな る。最近8億9,000万米ドル(960億円)をかけた拡張が完了し、 センターとRWLVおよびウィン・ラスベガスの両方を結ぶ革新的 巻頭特集
Made with FlippingBook
RkJQdWJsaXNoZXIy OTIyNjk=