Inside Asian Gaming

2021 年 7月 IAG JAPAN 77 コラムニスト マ カオのカジノ収益が2019年またはパンデミッ ク前の水準に戻るのはいつになるのか？これ は、新型コロナの感染拡大によって2020年1 月にマカオの中国旧正月イベントが突然中 止となり、その直後に15日間のカジノ閉鎖が 余儀なくされて以来、たびたび聞かれる質問だ。 マカオのカジノと観光業の回復の軌跡、そしてレジリエンス の構築というのが医学的データと科学に基づいているのは明ら かであり、医療専門家達は、核酸検査、追跡技術、新型コロナの 急増と新たな変異種の抑え込みの方向へと我々を向かわせて いる。お隣の広東省で最近コロナ感染が拡大したことで、訪マ カオ旅客数とカジノ収益は即座に打撃を受け、回復の軌跡がい かに簡単に変わってしまうかということに気づかされた。マカオ の主要供給市場の1つがそのような逆風にまさにさらされよう としているということがほとんど示唆されていなかったことを考 えると、ゲーミング粗収益に関する短期予想は、1カ月前、今より はるかに良く見えた。 新型コロナ再拡大後の広東省の一部報道が、結果としてワ クチン接種率が上昇したことを伝えた。ここで特筆すべきは、ワ hesitancy challenges has been a perceived threat from the virus. Vaccination levels are now embedded in tourism, hospitality, event and entertainment industry recovery strategies globally, becoming a central component to re-openings. Similarly, the Macau government has over several months urged the adult population to get vaccinated, launching a city-wide public health campaign that has included an easy-to-use online vaccination booking platform and multiple vaccination locations. Recently, financial and time-off-work incentives provided by Macau’s six casino concessionaires have led to increased vaccination numbers among their staff. The incentive tactic again has proved to be an effective measure to convince some who are hesitant to take the vaccine. I recently wrote, "While maintaining a city safe from COVID-19, Macau is now challenged to quicken its community immunity goal given the onset of multiple COVID-19 variants in Asia. Macau is economically dependent on tourism, and with this, the continuous opening of borders – the travel bubble has ensured some visitation. Still it is limiting and more is needed to bring the industry to profit.” This was part of the concluding remarks in a recently published commentary by myself and クチン忌避の課題克服における主要ファクターの1つが、新型ウ イルスを脅威として認識することだということをそれが示して いる点だ。ワクチン接種率は今や、世界的に観光、ホスピタリテ ィ、イベントそして娯楽産業の回復戦略に埋め込まれており、再 開の中心的要素となっている。 同様に、マカオ政府は、ここ数カ月にわたって成人に対してワ クチン接種を促しており、操作が容易なオンラインワクチン予約 プラットフォームや多数の接種会場など、街ぐるみの公衆衛生キ ャンペーンを開始している。 最近では、マカオのコンセッション保有6社による奨励金やワ クチン休暇取得制度が従業員のワクチン接種数の増加につな がっている。繰り返しになるが、こういった奨励制度はワクチン 接種に消極的な人を説得するのに効果的な手段であることが 分かっている。 「アジアで複数の変異種が発現していることを考えると、街 を安全な状態に維持しながら、マカオは集団免疫の目標に向け た取り組みを加速しなければならないという課題に直面してい る。マカオは経済的に観光に依存している。そしてこのために、 継続的に入境口を開き、トラベル・バブルが一定の訪問客を確