Inside Asian Gaming

IAG JAPAN JUL 2021 64 International Airport opened in 1994, the World Resort Exposition was held. It was considered a massive success with a record of 3 million visitors over 72 days. Akira Adachi, executive director of Wakayama Marina City Co Ltd, who proposed the candidate site, also expressed how these works moved him. “I have read ‘National Land Creation Theory’,” he said. “Japan is small so you reduce mountains and fill in land. That’s why it’s still here.” However, a lot has happened since then. In 1997, the resort condominiums Pacific Vista were completed. In 1998, Wakayama Marina City Royal Pines Hotel (now Wakayama Marina City Hotel) opened but lost its momentum in the early 2000s. After Matsushita Industries withdrew, there were murmurs of a “negative legacy”, and a foreign investment fund ultimately became the commissioning entity. Marina City finally returned to the spotlight again in 2016. When Japan’s IR Promotion Bill was enacted, Wakayama city and prefecture jumped at the chance to bid, and in 2017 Wakayama Marina City was unified as the candidate site. However, concerns over Wakayama’s proximity to Osaka, where MGM Resorts looks certain to be named as candidate operator and remains a favorite to win national selection, have tempered た松下幸之助の存在。「国土創成論」や「観光立国論」を提言し ており、県の観光開発に深く関わった。関西国際空港が開港し た1994年には「世界リゾート博覧会」を開催。72日間で300万人 の来場者を記録し、大成功を収めている。 今回、敷地内を案内してくれた「和歌山マリーナシティ株式会 社」の安達彰常務取締役も「国土創成論を読んだことがありま す。山を削って埋め立て地をつくる。それがいまこうして残ってい るんですから」と感慨深そうだった。 しかし、その後は歴史にほんろうされる。97年にリゾートマ ンション「パシフィックビスタ」が竣工。98年には「和歌山マリー ナシティロイヤルパインズホテル(現和歌山マリーナシティホテ ル)」がオープンしたが、2000年代に入ると勢いを失う。松下興 産撤退後は「負の遺産」とささやかれ、外資ファンドが事業主体 になった時代もあった。 再び脚光を浴びたのは2016年。IR整備推進法が成立すると 和歌山市、和歌山県が誘致に名乗りを挙げ、17年には候補地と して和歌山マリーナシティが一本化された。 だが、立地的に見て、MGMリゾーツが事業者候補となってお り、国の選定に最も近いと言われている大阪に近いことに対す る懸念が事業者の関心を抑えてきた。和歌山のRFPには2者の みの参加となり、4月の提案審査において、より高得点を得てい たサンシティーが5月に突如撤退した後、県はクレアベストを優 先権者として選定した。その後、クレアベストはウィリアム・ワイ ドナー氏が率いるAMSEリゾーツ・ジャパンとフランスのカジノ 事業者であるグループ・パルトゥーシュをコンソーシアムパート ナーとして発表しており、今後、県と共に区域整備認定計画を 作成し、2022年4月28日までに国に申請する予定。 最後のチャンス 紀州和歌山は江戸時代には海上交通の要所として栄え、か つて和歌山市は関西2府4県において大阪市、神戸市に次ぐ人 口を誇っていた時代もあったが、いまや県全体の人口が100万 人を割っている。 雇用拡充、経済活性化は喫緊の課題だ。和歌山マリーナシテ ィの山路晃弘企画宣伝部長、安達常務ともに「これまで反対運 動があって何度か大手企業の誘致に失敗してきました。同じ事 は繰り返せない。和歌山にとってIR誘致は最後のチャンス」と声 を合わせた 。 JAPAN

RkJQdWJsaXNoZXIy OTIyNjk=