Inside Asian Gaming
2021 年 7月 IAG JAPAN 21 2 020年は新型コロナの影響を受け、日本の統合型リ ゾートレースは停滞気味だったが、2021年になり、そ のレースが熱気を帯びてきた。 最大3か所となるIR整備地の1つに選ばれることに 正式に関心を表明している4候補地のうちの1つが 長崎県だ。その正式な選定事業者になるための道のりはほぼ 間違いなく最も競争が激しい。大阪のMGM、そしてクレアベスト 率いる和歌山のコンソーシアムの両方が「最後まで生き残った」 状況を享受し、横浜ではゲンティン・シンガポール対メルコリゾ ーツという直接対決ではあるが、8月22日の市長選が彼らの望 まぬ方向に向かった場合、どちらも栄冠を手にすることはない という状況だ。そんな中、IR業界のコメンテーター達が今熱視 線を送るのが長崎である。 今年1月7日にRFP(事業者公募)プロセスを開始した後、長 崎は参加登録申請した事業者5者を、3月の1次審査で3者にま で絞り込んだ。現時点では勝者の発表は8月末頃に予定されて いる。 日本全土で間違いなくより魅力的な候補地が手をあげたり 引っ込めたりする中、長崎県は長年、一貫して、そして精力的に IR候補地として自県を売り込んできた。IR用地は、長い歴史を持 つハウステンボスで、佐世保市の中心部から車で南に20分程の 場所にある。大村湾に位置し、オランダ王室の宮殿など、オラン ダの建物が立ち並ぶこのテーマパークは1992年に開業した。初 期の頃は人気を博したがその後の2000年代に経営難に陥り、 最終的には2010年に旅行代理店のHISに買収された。HISはそ の後、施設開発に約20億円を投じた。ハウステンボスに関する 詳細は、当社の上村記者が執筆した今月号の別の記事を参照 いただきたい。 先月、HISは国内・海外観光が新型コロナの世界的感染拡大 の壊滅的な打撃を受けたことで、ハウステンボスが2021年3月 巻頭特集
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