Inside Asian Gaming
2021 年 1月 IAG JAPAN 37 先の述べたレース撤退時まで、北海道の開発候補地域は、北海 道と県庁所在地である札幌の人が主に利用する新千歳空港に近 い苫小牧市植苗地区だった。1,000ヘクタールという広大な土地 が確保されていたが、北海道の鈴木知事は「候補地は希少な動植 物が生息する可能性が高く、限られた時間で環境への適切な配慮 は不可能」と判断した。最近のパンデミックによる遅れが苫小牧市 にとって災い転じて福となり得るのか? 東京、愛知、千葉そして 北海道 に関するマイナスの1つが、スケジ ュールが本当に厳しいという点だ。日本政府が最近発表した新日 程に従うには、今すぐにでも意志を表明しなければならないだろ う。 いつ? 業界の多くの人にとって、これが最も頭の痛い問題だ。日本はIR 導入を何十年も話しており、そのプロセスは遅れに次ぐ遅れに苦 しんでいる。日本では常にプロセスの停止を引き起こす何らかの 選挙がすぐ近くに控えているようであり、そして2020年には首相の 変更と世界的なパンデミックがあった。IRを押し通す政治的意思 は、国政の片方、つまり与党自民党にしかないものの、少なくとも 国会では安全圏の過半数を確保している。 日本人はビジネスや政治において事前に全ての計画を立てる という悪評がある。意思決定は面倒かつ時間のかかるプロセスで あり、組織の指揮系統の中で行ったり来たりと多くのステップを踏 まなければならない。この計画への入念なアプローチのプラス面 は、最終的に決定されれば、実施はかなり効率的に展開されるは ずだというところだ。 2018年にIR整備法が可決された直後の世間の常識というの は、日本初のIRは、大阪が2025年の万博開催に間に合うように開 業するだろうというものだったが、今や完全に手遅れの状態だ。 日本政府はすでに正式に初の統合型リゾートオープンの日程を 2020年代後半へと先延ばしにした。 これは、IR整備を担当する自民党国土交通部会などを含む合 同部会の場で12月に発表された。この発表の前には、地方自治体 からの申請期間の延期があり、当初1月4日から7月31日に予定さ 巻頭特集
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