Inside Asian Gaming
2021 年 1月 IAG JAPAN 21 The oft-stated justification for the introduction of an IR industry to Japan is a re-invigoration of the economy, particularly that of regional areas. 日本へのIR産業導入を正当化するためによく言われるのが、経済の再活性 化、特に地方の経済再生だ。 日 本は世界有数の経済大国の1つで、人口は1億 2,600万。国民一人当たりのGDPはおよそ4万米 ドルで、その5兆米ドルの経済はアメリカ、中国に 次ぐ世界第3位の規模を誇る。その素晴らしい料 理や飲み物、整備されたインフラ、目を見張るよ うな都市の景観、美しい田園風景、そして洗練された文化の全て がミックスされたことで、誰もが行ってみたいと思う観光地となり、 世界中から多くの観光客を惹き付けている。 カジノゲーミング産業がまだ存在していない最後の主要先進 国の一つである日本は、何十年間もその産業を導入することにつ いて協議してきた。その関心が最高潮に達したのはIR(統合型リ ゾート)推進法(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法 律)が成立した2016年、そしてそれに続いてIR整備法(特定複合観 光施設区域整備法)が成立した2108年だった。一見したところ、世 界中の全ての大規模IR企業が日本でのIR開発レースへの参加を 表明し、その多くが大風呂敷を広げていた。何十億ドルという投資 の可能性が無造作に口にされ、100億米ドル、それ以上といった話 もあったほどだ しかし、壊滅的な打撃を与えている過去12か月の新型コロナウ イルスのパンデミック後の2021年に話を進めた時、急成長する日 本のIR業界は正確には現在どの位置にあるのか? なぜ? そもそもなぜ日本にIR産業が必要なのか?日本にはすでに巨 大な(しかし着実に縮小する)パチンコ業界に支配されたゲーミン グの選択肢があり、歴史的におおよその数字でマカオのIR業界と 同じくらいのGGRを生み出している。そして世界最大の競馬市場で ある日本中央競馬会は2019年に2兆8,817億円を超えるとてつも なく大きな売上をたたき出した。 日本へのIR産業導入を正当化するためによく言われるのが、 巻頭特集
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