Inside Asian Gaming
2020 年 12月 IAG JAPAN 83 日本 The truth is that Tomakomai city and Hokkaido prefecture never gave up on the idea of pursuing an IR bid in the future and have spent most of 2020 discussing the issues that have been holding them back. 実際のところ、苫小牧市と北海道は再チャレンジするスタンスを崩すことな く、IRについてそれぞれの立場で課題に立ち向かい、協議を重ねてきた。 来たが、10月16日の定例会見でIRについて久々に言及。新たに設 けられた国の基本方針案の中で国への申請期間が9カ月先延ば しになったことについて「道としては新たな基本方針案の内容を 精査し、苫小牧市と連携しながら候補地の特定に向け、幅広く検 討する」と報告。 今後についても「北海道らしいIRへチャレンジする姿勢は変わっ ていない」と話していた。 これを聞き流す関係者も少なくなかったが、実際のところ、苫小 牧市と北海道は再チャレンジするスタンスを崩すことなく、IRにつ いてそれぞれの立場で課題に立ち向かい、協議を重ねてきた。その 結果、無念の申請断念からほぼ1年後の11月末になって事態はド ラスチックに動いた。 以前Inside Asian Gamingが伝えたように、申請に向け、障害の ひとつとなっていた環境アセスメントの問題について北海道から 一定の理解を得られたのだ。これにより、苫小牧市は誘致活動を 積極的に進める方針を固め、定例議会でも道側との協議内容が 報告された。 市の担当者は「IR誘致をする場合の特定地として北海道と考え が一致し、植苗地区とする承認を得た。誘致へ向け、前進したと捉 えている」と期待感を口にした。 苫小牧市の努力が実を結ぶ 誘致へ向けた動きが進展したのは丁寧に課題に取り組んだ苫 小牧市の努力が実を結んだものだ。地元紙によると、市が6月に公 表した環境影響調査報告書は、新千歳空港に近く、自然豊かな植 苗地区の調査エリア約900haについて対策を講じれば「少なくて も100ha程度の事業用地を確保できる」と結論付けた。 天然記念物のオオタカを含む猛禽類については2018年3月と7 月に繁殖に関する調査を行い、事業実施に際しては追加調査が必 要と指摘していた。 環境省の「猛禽類保護の進め方(改訂版)」では、オオタカの保 全措置の検討には、直近に繁殖した事実がある営巣場所を2営巣 期調査することが望ましいとされている。関係者によると、土地所 有者は今年5~8月、オオタカの行動圏調査を追加で実施し「2営 巣期」の要件が満たされた。 市は一連の環境調査結果や有識者の意見、国の方針などを踏 まえ、道と協議。道側も「動植物に対する影響の回避、低減の可能 性がある」と判断した。 開発候補地は、新千歳空港から車で10分圏内に位置する希少 猛禽類の営巣中心域を避けた約100haになる。 事業者公募に当たっては今後、道が策定する実施方針に自主
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