Inside Asian Gaming
2020 年 10月 IAG JAPAN 51 “Some of the big operators like Suncity and Tak Chun are really migrating away from just being focused on junket operations to either becoming casino operators themselves or diversifying completely.” – David Green 「サンシティやタク・チュンのような大手事業者 の一部は、ジャンケット事業のみに集中すること を止めて、実際に自身がカジノ事業者になる、ま たは完全に多様化するかのどちらかへと移行し ていっている」 -デイビッド・グリーン氏 マカオ特別行政区政府がマカオの6つの既存ゲーミングコンセ ッションが期限切れを迎えることで、マカオのゲーミングライセン スを入札に出す2022年にも注意を払いながら、サンシティは新た な上場子会社であるサン・センチュリー・グループ(2017年にサン シティ グループ ホールディングスへ社名を変更)を通じて裏口上 場を完了させた。 ジャンケットビジネスとはかなり切り離されたこの上場会社(テ ィッカー:1383)は、中国本土で住居やオフィスタワーからショッピ ングモールまで様々な不動産を開発・リースし、高級宿泊施設、交 通手段、コンサートチケットそしてレストラン予約などを行うハイエ ンド客向けの旅行会社を運営する。 さらに最近になって、同社はカジノ事業への野望を十分すぎる ほどに明らかにしている。ベトナムの現地企業ビナキャピタルと香 港のVSMインベストメント・グループと共に、サンシティは、ベトナ ム中央にある6月にソフトオープンを行なった統合型リゾート「ホイ アナ」の34%を所有している。10億米ドルの第1フェーズは165ヘク タール以上の広さに、カジノ、レストラン、18ホールのゴルフコース そして1千室以上のホテル客室が作られている。完成すれば、ホイ アナへの合計投資額は40億米ドルほどにのぼる。 サンシティは、サミット・アセント・ホールディングスの24.74%を フォーカス 保有しており、この会社がウラジオストクにあるロシアのカジノリ ゾート「ティグレ デ クリスタル」の60%を所有する。サンシティの持 分は間もなく70%近くになる予定だ。 そして同社は昨年末、マニラのウェストサイドシティ・リゾートワ ールドのカジノおよびホテル部分を7億米ドルかけて開発する予定 であることを発表した。これはリゾートワールド・マニラを運営する トラベラーズ・インターナショナル・ホテル・グループと関連がある 数十億ドル規模の新レジャー・エンターテインメントタウンシップ 内での計画となる。 ネプチューン・グループおよびネプチューン/広東として知られて いた広東グループには、香港に上場するリッチ・ゴールドマン・ホー ルディングスとの繋がりがあり、同社は2017年にネプチューン・グ ループから社名を変えている。当時、「現在の社名は当グループが 行う事業の多様性を反映していない。当グル―プは、ジャンケット 事業者から収益を受け取っていることでゲーミング事業にまだ関 わってはいるものの、今は貸金業およびホテルビジネスの経営と 運営により重点を置いている」と述べていた。 自社を広東グループの実際のジャンケット事業ではなく、ジャン ケットルームの投資家だと説明するリッチ・ゴールドマンは、最後 に残ったグランド・リスボアにあるマカオのジャンケットルームとの
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