Inside Asian Gaming

2020 年 8月 IAG JAPAN 79 Suncity Group recently released an artist’s impressions of its planned Wakayama IR development. サンシティ・グループが最近和歌山IR開発の予想図を発表した 日 本にIR(統合型リゾート施設)が整備されると決ま ってから、幾度となく論争を巻き起こしているの が、IRに含まれる「カジノ」の存在である。 いま日本全国でIR誘致に反対する様々な団体の ほぼ全てが「カジノ反対」をメインイシューにし ていることは間違いないであろう。反対派は、依存症や治安悪化に 対する懸念を掲げ反対運動を展開している。 もちろん中には政治的な意図により、国策であるIR整備計画に 反対をしている組織や団体も一定数存在しているであろう。しかし ながら、反対派が自治体や政府に提起する質問に対し、その返答 がいかなるものかを知ることは決して無意味ではなく有益である。 今回、和歌山での事例を取り上げてみる。現在、和歌山ではカ ナダに本社があるIR投資会社「クレアベスト・グループ」と、マカオ などでカジノ関連事業を展開する「サンシティ・グループ」の2者が 事業者公募に応募している。 和歌山では5月、「ストップ!カジノ 和歌山の会」という反対 派市民団体が県に対して送った公開質問状に対し県側が返 答をし、同会はその質問と回答を公開した。その一部を見てみ よう。 以下、質問(要約)と、県の回答。 質問:和歌山では高野山や熊野古道など歴史と自然を主体に したものが外国人観光客の興味を引き、増加した。これと全く 逆の位置にあるのがカジノ。『カジノのある街』と発信されるこ とによるイメージダウンにならないか? 回答: IRの構成施設となる送客施設には、外国人観光客が求 める豊かな自然や風景、固有の歴史、文化、伝統、食といった 周辺観光の魅力や旅行者に必要な情報を、VR等の最先端技 術を活用、複数の外国語で発信するなど、利用者に必要なサ ービスをワンストップで実施する機能がある。 日本

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