Inside Asian Gaming

2020 年 8月 IAG JAPAN 55 innovation opportunities, helping circulation of the economy, and has the added benefit of brand power for the host city, increasing its competitiveness. A prime example of this is Singapore. Since the opening the city’s two IRs in 2010, Marina Bay Sands and Resort World Sentosa, and their respective MICE capabilities, Singapore has developed a strong reputation as a leading convention hub in Asia. THE PUSH FOR SPORTING EVENTS According to the Osaka Convention & Tourism Bureau, Osaka prefecture and city plan to forge ahead with hostingmajor sporting events and have committed to reducing the rental price of the multipurpose arena, Osaka Castle Hall, by half – a measure also taken by Intex Osaka. On 12 July, Osaka Castle Hall resumed professional wrestling matches with spectators and an international boxing event is scheduled to take place within the year. When the World Health Organization declared COVID-19 as a pandemic in March, IAG spoke with Tetsuo Takashima, author of the Japanese novel Pandemic , which prophesizes this strange new world we now live in. His words at the time were, “The important thing is to fear what should be feared. We need to fear correctly.” While the COVID-19 pandemic is far from over, governments are now starting to weigh the importance of keeping their citizens healthy while resurrecting economies in desperate need of a jump-start. In this way they know they must act smart but fear only what should be feared.  今回、大阪観光局がここまで「MICE」にこだわったのには当 然、理由があった。MICEとは企業などの会議(Meeting)、企業など が行う報奨・研修旅行(Incentive)、国際機関や団体、学会が行う 国際会議(Convention)、さらに展示会・見本市、イベント(Exhibi- tion/Event)の4つの頭文字を取ったもの。そのメリットとしては何 より経済効果が大きいことだ。  18年に観光庁が出したデータによると、経済波及効果は約1 兆円で雇用創出効果は約9万6,000人分、税収効果は約820億円と 推計される。例えば、1万人規模の国際会議が開催された場合、約 38億円の経済波及効果があると言われている。  また、その分野の専門家が一堂に会すことで新たなビジネス チャンスやイノベーションが創出され、経済が循環する。結果、そ の都市のブランド力、競争力がアップするという流れができるわけ だ。大阪で言えば、昨年開催されたG20大阪サミットが挙げられ、 大阪の知名度は間違いなくアップした。今回、主催した一般社団法 人「日本能率協会」(東京)の関係者は「リアルな商談ができたので は」と手応えを口にした。  海外に目を向けると、代表的な成功例がシンガポール だ。2010年から2011年にかけ、マリーナ・ベイ・サンズ、リゾート・ワ ールド・セントーサの2つのIR施設ができたことにより、世界有数の MICE都市として一気に知られるようになった。 スポーツイベントも積極的に開催 大阪観光局によると大阪府と大阪市では今後、スポーツイベン トにも積極的に取り組んでいくとし「インテックス大阪」と同様に 多目的アリーナ「大阪城ホール」の使用料を半額にしている。 7月12日には大阪城ホールで有観客によるプロレスも再開して おり、年内にはプロボクシング世界戦の興行も誘致したい考えだ。 元観光庁長官で15年に大阪観光局2代目の理事長に就任以 降、抜群の実績を残している溝畑宏氏は3月以降、毎月のように復 興キャンペーンを実施している。インバウンドについては「第2波が 来ないことを前提に、できれば10月ごろに東アジアからの旅行客 を受け入れ、12月ごろには欧米の旅行者も少しずつ迎えたい」と の方向性を示した。 また、MICE誘致やIRついて「私は人類の進化のベースは移動と 変化にあると考えている。その意味で五感を刺激しないテレワーク やオンラインは邪道。ダイレクトな商取引ができるMICEは日本にと って重要であり、大阪の強みでもある。そのためにはIRは必要。い ずれはオペレーターも戻って来る」と力を込めた。 正しく恐れながら感染防止と経済活動の両立を WHOが新型コロナウイルスのパンデミックを発表した3月。私 は、この事態を予測したような小説「首都感染」(講談社)を著した 作家の高嶋哲夫さんの自宅を訪れ、取材している。 そのとき印象に残った言葉がウイルスについて「大切なのは怖 がるべきところで怖がること。正しく恐れること」だった。 本格的な日本の夏を迎え、コロナ禍は終息に向かうどころか第 2波の予兆すらある。まだまだ予断を許さない状況が続き、国も地 方自治体も難しい舵取りになるが、正しく恐れながら感染防止と 経済活動の両立をはかっていかねばならない 。 日本

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