Inside Asian Gaming

IAG JAPAN JUN 2020 72 JAPAN school from the deaf community, and they can work in surveillance. IRs provide a lot of opportunity if you know where to look.” WHAT A JAPANESE IR NEEDS Japan’s IRs are already coming under immense scrutiny, long before any have even laid their first brick. Rocky has used his own experience as a dealer to publish a book, “Making luck your friend: Rules of players who win JPY 1 billion in one night at casinos,” and has sounded warning bells on his social media accounts calling attention to Japan’s stuffy systems, insisting that if regulations don’t change, “Japanese casinos will definitely fail.” One point he makes is that the return on investment for an operator under the rules currently proposed, including a 3% cap on space that can be utilized for gaming and 30% tax on GGR, are overly restrictive. “If they can’t be allowed to have reserves (profit),” he says, “it won’t be possible for them to maintain quality service for customers.” Case in point, the recent withdrawal from the IR race of one of Japan’s earliest cheerleaders, Las Vegas Sands, whose Chairman and CEO Sheldon Adelson stated, “The framework around the development of an IR has made our goals there unreachable.” “Sands’ withdrawal was shocking, but if Japan’s government and municipalities [take this as an opportunity to] review the system then Japan’s IRs will move in a good direction,” Rocky says. While the path to Japan’s first IRs remains clouded, Rocky has no such qualms about his casino school with plans already afoot to open a second school in Tokyo. It’s his small vote of confidence that, as long as lessons are learned, Japan’s post-COVID IRs have the potential to be even better than before. だ。今回、開校にあたって組んだパートナーとは志の部分で見解 が一致した。 「実際、学校を設立するにあたって、個人投資家や企業の方な ど様々な人から声を掛けていただきましたが、なかなか考え方が 合う人がいなかった。IRは日本では新たな試み。ゼロからのスター トになるからこそ、IRをきっかけに世の中を良くすることができる。 地域に還元したり、CSR（企業の社会的責任）を充実させたり。私 はそこを大切にしたかった」 　シングルマザー、シングルファーザーに対しては授業料を免 除する考えだ。というのもアメリカでのデータでは両親がそろって いない家庭で育った子どもの犯罪率が高いというデータがはっき りと示されているからだという。 「10年、20年先を考えると、その前に手を打たないと行けな い。IRができれば、幼稚園や小学校ができるぐらいの雇用が産まれ る。例えば、母親がディーラーなら親子一緒に通うことだってでき る」 ふっと見渡すと、教室に設置されたテーブルの中にはやや低め のものもあった。 「車イスの方でもできるように改良したものです。いま、耳が不 自由な方もこの学校に興味を持ってくださってますが、将来は監視 部門などで働くこともできる。IRは様々な可能性を秘めています」 日本型IRに求めるもの だから、日本にできるIRには同時に厳しい眼差しも向ける。ディ ーラー経験を生かし「運を味方にするカジノで一晩10億勝つ人の 法則」(幻冬舎)を著す一方で、このままだと「日本のカジノは100% 成功しない」とSNSなどで制度面の窮屈さ、不具合に警鐘を鳴らし 続けてきた。 まずIR業者にしてみれば、投資額に対する見返りが少ないこと を挙げた。さらに、税制面も厳しく「余力を持たせられない」と話す。 それにより「利用客に継続的なサービスも維持できなくなる」とも 指摘した。 このことはIR世界最大手のラスベガス・サンズが日本市場から 撤退したことで証明されたのではないだろうか。同社CEOは「日本 のIR開発に関わるフレームワークにより、私たちが掲げる目標が 達成できなくなった」との声明を出している。 ロッキーさんも「サンズの撤退は衝撃的でしたが、これで日本の 政府や地方自治体が制度を見つめ直し、日本のIRがいい方向に向 かえば」と期待する。 先行きはまだまだ不透明だが、ロッキーさんの当面の目標は大 阪校を軌道に乗せ、東京校を設立することだという。コロナ後の世 界はいまよりきっと良くなるはずだ。ロッキーさんはそう信じてい る 。