Inside Asian Gaming

2020 年 6月 IAG JAPAN 43 フォーカス 拠』の記事を読みました。そしてその中で、日本におけるギャンブル 依存症の割合は0.8%であると述べられていました。私が最近見 た、ビクトリア州(オーストラリア)における同様の指数が0.8%でし た」と、コンサルタント会社アジェンダグループの規制関連業務担 当ディレクターで、ビクトリア州ギャンブル規制委員会の前執行委 員、現在最高経営責任者を務めるピーター・コーヘン氏は述べた。 「これら2つの管轄区域における違いは何でしょうか?ビクトリ ア州は26,000台のスロットマシンを備えた500のカジノ施設、宝く じ、スポーツくじ、競馬、キノがあります。つまり全種類のギャンブル があるが、一方の日本は、スポーツくじとパチンコが少しいくつかあ るだけです。 だから、私は、日本でカジノを開業することがギャンブル依存症 に劇的な変化をもたらすだろうとは考えていません」 都市経済の原動力となる統合型リゾートが集まる世界最大の カジノ中心地であるマカオにおいてもまた、ギャンブル依存症の割 合は下がっている。マカオ最初のIRが開業した12カ月前、2003年 のギャンブル依存症調査では、依存症になったのはギャンブル人 口の4.4%であったということがわかった。それから10年以上経っ た今、一番最近のギャンブル依存症調査では2.5%まで減ったこと がわかった。 『それは大幅に改善しています』と、マカオの商業ゲーミング研 究所の所長であるデイヴィス・フォン博士が、IAGの最近のインタビ ューで語った。 そのような数値の主な理由のひとつは、IR事業者が、スタッフ育 成や地域コミュニティ間での意識啓蒙活動のような責任あるギャ ンブル・プログラムに注ぐ資源にある。 例えば、ギャラクシーエンターテインメントグループは、社内に おいて責任あるゲーミング文化を根付かせるという戦略を推進、 実行するために利害関係者と緊密に連携をとるための専任の責 任あるゲーミングチームを結成したマカオで最初のIRの事業者だ った。 昨年のそれらの戦略には、定期的なトレーニングと再教育のコ ースに加えて、ギャンブルカウンセリングや、聖公会ギャンブリング・ カウンセリングおよび家族健康センター(Sheng Kung Hui Gam- bling Counseling and Family Wellness Centre)への訪問、責任 あるゲーミングのロードショーと、四半期ごとの推進キャンペーン が含まれていた。 その狙いは、顧客に依存行動を気づかせるのに従業員を教育 するためだけでなく、彼ら自身が身体的にも精神的にも健康であ ることを確認するためでもあり、さらには、彼らに合理的なゲーミ ングの重要性を気づかせている。 「GEGの責任あるゲーミングへの努力は、顧客保護の強化、利 害関係者の意識啓蒙と教育を中心に展開しており、加えてチーム メンバーとその家族にサポート、カウンセリング、治療の専門家ネッ トワークへの繋がりを提供しています」とGEGは述べた。 「GEGは、責任あるゲーミング文化を作り維持するためには異 なる関係者間で、時間と協力が必要と考えています。弊社は、2008 年に業界初となる責任あるゲーミングチームを結成して以来、我 々の責任あるゲーミング公約を果たすために、マカオ特別行政区 政府の社会福祉局や、ゲーミング監察協調局、マカオ大学商業ゲ

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