Inside Asian Gaming
2020 年 5月 IAG JAPAN 21 A 3D rendering of what Resorts World Las Vegas will look like when complete. リゾートワールド・ラスベガスの3D完成予想図 伝 説のスターダストホテルが崩壊し、道を譲っ てから13年、そしてゲンティン・グループがそ の土地を取得して8年、リゾートワールド・ラ スベガス(RWLV)はまさにグッドタイミングと なるかもしれない。ストリップの北端にある 43億米ドルのこの統合型リゾートは、新型コロナウイルス後のラス ベガスの大々的な再開において、2021年米夏季休暇シーズン目玉 の新アトラクションとして主役を演じる存在になる。また、ちょうど ゲンティンがクアラルンプール郊外の山頂に旗艦施設をオープン させてから50年目となる節目の年とも重なっている。 ちなみに、シェルドン・アデルソン氏がパッケージツアーを売り、 スティーブ・ウィン氏がストリップ沿いで酒を安売りし、MGMが映画 を制作していた時、現在はリゾーツ ワールド ゲンティン(RWG)とし て知られるゲンティン・ハイランドがオープンし、後にアジア最大の IR複合施設に成長する施設がスタートを切った。太平洋の反対側 にいるラスベガスの事業者たちの流れを逆転するゲンティンは、ス トリップに、後に世界のゲーミングの中心地になった地方で得た 豊富な経験を持ち込んでいる。さらに、RWGは、政府が人口の大半 を占めるイスラム教徒のカジノ入場を禁止するマレーシアでも成 功している。その状況での成功は、非ゲーミングの支出が売上の3 分の2を占めるラスベガスにも上手く転換されるはずだ。 ゲンティンが、創業者のリム・ゴー・トン氏、そして2003年に父親 から会長職を引き継いだリム・コック・タイ氏の元で長年にわたっ てマレーシアで成功を収めてきた。その成功が、国際競争の中で シンガポールの2つのライセンスの1つを勝ち取るための道を開い た。ユニバーサルスタジオ、ウォーターパーク、デスティネーション スパそして世界屈指の水族館を持つリゾートワールド・セントーサ は、10年間の歴史の中で何十億ドルもの売上と大勢のファンを獲 得してきた。 しかしRWLVは、ゲンティンがアジアで成し遂げたこと、またはイ ギリス最大のカジノ事業者として、もしくは世界の海を航行する3つ のクルーズ船を持つオーナーとして成し遂げたこととは別の話だ。 「我々は、ストリップの他の誰とも違う継ぎ目のないゲスト体験 を実現できる最先端の施設を持ち込んでいる」RWLVのスコット・シ ベラ社長は語る。「ラスベガスにやって来るあらゆるタイプのゲスト に対応する設備を持つ、非常に素晴らしく美しい施設だ」。 以前、MGMで幹部職を務めていたシベラ氏は、「ご存じの通り、 ラスベガスで今起こっていることは、施設を運営する企業体の度合 が強くなっているということだ。当社会長はその方法では運営しな い。ゲンティンは、本社からのサポートを受けて独立して施設を運 営しているが、そのエネルギーの中心は施設側になければならな い。 かつて顧客と従業員が中心だった時代に回帰したい。古き良き ベガスに。企業のこの大きな上の部分ではなく、施設というものを 巻頭特集
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