Inside Asian Gaming
2020 年 4月 IAG JAPAN 43 フォーカス 特定の時期にチャーター便が運航している。 コロナのカジノ訪問客の記録を見ると、最初の数カ月間はベト ナム人が大半を占めていた一方で、昨年7月には海外からの旅客 がその数を上回ったことが分かる。2019年の1年間で、一日当たり 300人、計10万5,200人がコロナを訪れ、そのうちの外国人の割合 は55%だった。 ディファレンシャル・ラボのマネージングディレクターで、グロー バル・マーケット・アドバイザーズの戦略パートナーであるマーケテ ィング専門家のクレイ・パイスター氏は、「ジャンケット事業者たち は何年間もベトナム、特にダナン近郊のクラウン・インターナショ ナルの施設へとプレイヤーを送り込んできた。 ジャンケット事業者たちがしばしばオーストラリアのような市 場、そして韓国でさえも苦戦する中、ベトナムは顧客に売り込みや すいと述べている。事業者は、プレイヤーがベトナムでは旅行体験 全体を楽しみ、彼らのRFB(Room=客室、Food=食事、Beverage= ドリンク)代金は、他の市場のさらに先をいっていると打ち明けてく れた。 コロナの外国人旅客の伸びはこの年に加速し、新型コロナウィ ルスが旅行に打撃を与える前の12月には総旅客の62%を外国人 が占めていた。その月、韓国人が旅客の18%、中国本土からの旅 客が12%、マレーシアが7%(クアラルンプールからエアアジア便が 毎日運航)、そしてロシアが5%を占めていた。それらのグループは フーコックを訪れる主な外国人旅客をおおまかに表しているが、 その割合は必ずしもそうとは言えない。 アメリカ人とオーストラリア人も、フーコックへの上位旅客グル ープの中にランクインしており、後者はコロナのカジノフロアでは っきり確認できる。 太陽の光を求める人々に加えて、ベトナムにはかなりの数の韓 国人駐在員がおり、その多くがそこでの韓国企業の製造業に関わ っている。それら駐在員たちは、ベトナムの都市にある5つ星ホテ ルのスロットクラブにとっての主要マーケットで、コロナはそのよう なクラブを外国人プレイヤーを取り合うライバルとして見ている。 ファンフィーレン氏は、コロナが異なる事業計画で外国人専用カ ジノとして成功できると考えているが、その理論をテストしたがる 者は誰もいない。 コロナは中国人プレイヤーへの依存度が低かったために、新型 コロナウィルスの影響が事業に及ぶのが遅かった。しかしながら、 アジア全土での旅行の全体的な鈍化に対して免疫があったわけ ではない。経営幹部は新型コロナウィルスの脅威が消えれば、上 向きのトレンドが再び始まると確信している。そして彼らは、コロナ という名前を新型ウィルスと共有することによる長期的な影響は 心配していない。 「ほとんどのジョークは(コロナ)ビールに関するものだ」と、ミ ロシェスキ氏は話す 。
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