Inside Asian Gaming

2020 年 1月 IAG JAPAN 79 特集 競 争が激化するアジアのランドベースカジノ業 界。ライバル地域が火花を散らす中、フィリピ ン、さらに具体的に言うとそのエンターテイン メント・シティ統合型リゾート地区は、突出し た長期の成長物語として最も輝いている。 フィリピンに対するアナリストの強気予想を代表するものとして、 モルガン・スタンレーのプラビーン・チャードハリ氏とギャレス・レオ ン氏は、最近のレポートの中で、同市場は「浸透率の低さ、好調な 地元経済、追加供給、中国人客の訪問数、VIPマージンの改善、有 利な政策そしてインフラ改善に後押しされて、経済よりも早いスピ ードで成長することが確実視されている」と述べた。 数字だけで見ると、マニラのIRは2018年、前年比で27%の増加 となる1,405億比ペソ(約3,045億円)の収益をあげ、2019年にはさ らに11%増加することが予想されている。これはマカオやシンガ ポールにある主な地域内競合他社よりも高い伸びを意味する。 そしてフィリピンゲーミング業界の成長のまさに最前線にいる のがオカダ・ マニラだ。エンターテインメント・シティで最も新しい IRであり、44ヘクタールという広さに500台のゲーミングテーブル と3,000台のスロットマシンを有する国内最大の施設でもある。 2016年12月に初オープンしたオカダ・マニラは、完成にこぎつ けるまで3年もの月日を要した。だか、その長きに渡った期間によ うやく終止符が打たれる。およそ1,000室ある客室の最後の一室が 2020年第1四半期にゲストを迎える予定だ。60㎡から1,400㎡まで 様々な広さの客室が用意されており、その中には最近オープンし た3つの高級ヴィラが含まれている。オカダ・マニラの担当者は、ハ イエンドの顧客に極めて人気が高いという結果がすでに出ている と話す。 その人気は同施設の19年第3四半期決算にすでに反映されて おり、VIPローリングチップは1,385億6,000万円へと37.9%増加、そ してマステーブル・ドロップは50億8,000万円へと14.7%増加し、オ カダ・マニラが成長する中、18カ月間の収益増加傾向を継続した。 しかしながら、アナリストが今後12カ月間に最も大きく成長する と見ているのはマスマーケットセグメントだ。 ユニオン・ゲーミングのジョン・ディクレー氏は、11月のレポート の中で、「ホテルの新しい500室の客室全てが稼働し始める2020年 第2四半期に、なおも同施設でマスの取扱高が好調な増加を見せ ると予想している」と説明した。 同様に、オカダ・マニラの非ゲーミング施設は、明らかに他のア

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