Inside Asian Gaming
2020 年 1月 IAG JAPAN 67 フォーカス ィンが持つマカオの2つのIRは毎日1トン以上の食品廃棄物を出し ている。 コンパクターによって1トン分の食品廃棄物を200キロのたい肥 にまで減らすことはできるが、マカオにはIRが作りだす全てのたい 肥を活用できるだけの充分な農業セクターがない。また、最も優 れた処理オプションである養豚場もない。長期的な視点で、ティル パリ氏は、マカオがグレーターベイエリア構想によって、サステナビ リティへの取り組みのために近隣地域の土地を活用してスペース の制約を克服できることを願っている。これは単に廃棄物処理の ためだけではなく、リサイクル施設や、太陽光または風力発電所な ども含まれる。ラスベガスでは、現場から離れた場所にある再生可 能エネルギー施設が多くのIRに必要な電力のかなりの割合を提供 している。 しかしながら、今のところ、マカオの最善のソリューションはそも そもの食品廃棄を止めることだ。廃棄物抑制を促進するために、ウ ィン・パレスは処分される食品を特定し、分析ができる廃棄物監視 システムを導入している。2019年初めにウィン・パレスにある食品 利用現場14カ所のうちの3カ所で試験的に運用されたこのシステ ムは、年の中頃までに施設全体に導入された。 ネットワーク化された各ユニットは、はかりに乗せられたゴミ箱 に加えて、コンピューター、カメラそしてスクリーンなどが備え付け られている。カメラはゴミ箱に入る廃棄物を読み取り、スクリーン に食品の種類を表示する。廃棄物を処分するキッチンスタッフは、 識別エラーを修正することができるために、システムの正確度が 向上する。このシステムは簡単に使用でき、効果的だとスタッフは 報告している。コンピューターは、処分された食品の種類、時間、そ して重さを記録する。 ティルパリ氏は「何が、いつ、どこで、どれくらい廃棄物になるの かが分かる」と話す。責任者は、より優れたメニューの計画のため に、そして廃棄物のパターンを見つけるためにそのデータを分析す る。早い段階で分かったことの一つが、午前11時の朝食から昼食 からの切り替え時、そして午後3時の昼食から夕食への切り替え時 にフォーチュナビュッフェから処分される食品の多さだった。 同氏は、ウィン・パレスの従業員カフェテリアを指しながら、「10 時59分時点で、食品に問題がなければ、11時にその『Meet&Eat』 に送る」と説明する。 月に100万 ペットボトルがサステナビリティに関するもう一つの大きな課題 となっている。ウィンだけでも月に100万本のペットボトルを使用
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