Inside Asian Gaming
2019 年 12月 IAG JAPAN 63 特集 ク ラブトロピカーナは、首都マニラ、サンタメサの 小さな脇道に建つ控えめで素朴な建物の中 にある。そこは、意外にもPAGCORが保有する 1,000平方メートルの、国内で最も収益性の高い スロットクラブである。 収益性の高さは、フィリピンの地元ゲーミング市場にもまた垣 間見ることができる。それは、マニラのIRの豪華さや派手さでは なく、親しみやすさや快適さを提供するような場所のことであ る。PAGCOR保有のカジノからの収入が19.4%増加し、2019年最初 の9カ月で2,111億比ペソを売上げた。 「市場プロファイリングから、プレイヤーは私たちに非常に満足 していることがわかりました。なぜなら、私たちはプレイしたい人 のための頼りになる地域娯楽施設を開発してきたので、市場はと ても安定的であると言えます」クラブトロピカーナのマーケティン グおよびロジスティクスコンサルタントであるキャット・レガラード・ トリナネス氏は述べている。 「午前中はシニア層、午後は中年層、そして夜には、それ以外 の方が利用しています。それはとても安定的であり、我々の収入維 持の手段であると考えています」。 2007年3月にオープンしたクラブトロピカーナは、ソレアリゾー ト&カジノのオーナーであるエンリケ・ラソン・ジュニア氏が初期投 資家の一員となり、現在1台あたり1日平均200米ドル(約21,900円) の収益をあげるスロットマシン250台を収容している。 過去6年の間に、パラニャーケの統合型リゾートの出現がマニラ 市場へもたらした競争の激化にもかかわらず、収益は上がり続け ている。 レガラード・トリナネス氏によれば、ソレア、シティオブドリームズ マニラ、オカダ・マニラなどの創業時には明らかに波紋を呼んだ一 方、長期的な影響としてフィリピンのゲーミング市場はあらゆるレ ベルで成熟し続けている。 「過去数年で市場は大きく変化してきました。10年前は市場が そのような華々しいことに慣れていませんでした」と彼女は言う。 「当時我々はPAGCOR運営の店舗を持っていたが、それらは統 合型リゾートのようなものではありませんでした。しかし5〜6年前 にPAGCORがここに出来たとき、あらゆる人がここに来て体験をし たがりました」。 “After the IRs opened we probably lost 20% of the market … but fortunately for us our players are very attached to the location, to the venue and the service of our people so they eventually came back to their home base.” – Kat Regalado-Trinanes 「IRがオープンした後、我々はおそらく市場の20%を失った…しかし幸 いなことに、顧客らは店舗や地域そのもの、また我々スタッフのサービス に非常に愛着があり、結果的に彼らは我々のところに戻ってきていただけ た」 –キャット・レガラード・トリナネス
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