Inside Asian Gaming

2019 年 8月 IAG JAPAN 51 フォーカス 賞金をより均等(フラット)に配分する構造によって、今年の優勝 者、ホセイン・エンサンは1,000万ドル(約11億円)の賞金を獲得し た。しかしながら、この現代の巨大ポーカーイベント、ワールドシリ ーズオブポーカーから利益を得たのはプレイヤーだけではなかっ た。 WSOPブランドは、2004年にシーザーズ・エンターテインメント( 当時のハラーズ)がホースシュークラブ・オペレーティング・カンパ ニーを3,700万ドルで買収した際にその一部として同社の手に渡 った。同ブランドは、米カジノ大手のシーザーズにとって、これがな ければ厳しいものであった10年間の間に最も重要な資産の1つで あることを証明した。 子会社のシーザーズ・インタラクティブ・エンターテインメント (CIE)を通じてWSOPを運営するシーザーズは、毎年開催されるポ ーカーの祭典での具体的な経理は公表していない。一方で同社は 2018年、4%から10%のイベント運営費、合計で1,110万ドルから 2,960万ドルを差し引いた後の賞金総額が2億6,600万ドルであっ たことは明かしている。それは夏に年1回のこのシリーズから1,800 万ドルに近い額を直接収益と得ているということだろう。シーザー ズはアメリカ全土33カ所で行われる2次シリーズのWSOPサーキッ トイベント、そしてネバダ州、ニュージャージー州、デラウェア州で 営業するオンラインポーカーサイトのWSOP.comからも年間を通 じて収益を得ているが、CIEの財務の年間内訳は公表していない。 しかしながら、パランスキー氏はシーザーズにとってのWSOP の本当の価値は補助的なもので、「夏の間、ラスベガスのホテル客 室、レストラン、ショー、プール、クラブを埋めるものだ。ラスベガス に人々を呼び込むことが狙いであり、WSOPはその役割を果たして いる」と説明する。 また、毎年夏にWSOPのためにラスベガスにやってくるのが、約 2,000人の臨時スタッフで、国内全土から「借りてきた」ディーラー だけでなく、HR、コンプライアンス、PR、会計、法律、飲食、小売、マ ーケティング、レジ係、払い戻し係、監視、セキュリティ、カクテルウ ェイター、会議スタッフそしてオーディオやビデオチームなどがい る。 年の11カ月間をこの特別なイベントの企画・運営に費やす45名 のWSOP正社員に彼らが加わることになる。 パランスキー氏は、「50年間にポーカー界は大きく変化した が、WSOPは全ポーカープレイヤーに尽くすためにある。だからこ そ非常に大きな成功を収めてきた。ポーカーがしたい。ラスベガス に行きたい。そしてワールドシリーズオブポーカーで戦いたい。これ を夢見る全ての人のために存在している」と語った 。 between 4% and 10% for operation of the event – a total of between US$11.1 million and US$29.6 million. That likely puts direct revenue from the annual summer series somewhere in the vicinity of US$18 million. Caesars also earns year-round revenue from its WSOP Circuit events – a secondary series of events comprising 33 stops across the US – and from its WSOP.com online poker site which operates in Nevada, New Jersey and Delaware, but doesn’t publicly release annual breakdowns of CIE’s financials. However, as Palansky explains the real value of the WSOP for Caesars is in the ancillary, “filling up hotel rooms in the summer in Las Vegas, restaurants, shows, pools, clubs. It’s about bringing all the people to Las Vegas that the WSOP does.” Also arriving in Las Vegas for WSOP each summer are around 2,000 temporary staff, including dealers “borrowed” from around the country as well as HR, compliance, PR, accounting, legal, food and beverage, retail, marketing, cashiers, payout clerks, surveillance, security, cocktail servers, convention staff, and audio and video teams. They join the WSOP’s 45 full-time staff who spend 11 months a year planning and running this extraordinary event. “A lot has changed in 50 years in poker, but the WSOP has been so successful because it exists to serve all poker players,” says Palansky. “Anyone who dreams of playing poker, dreams of coming to Las Vegas and competing in the World Series of Poker.”

RkJQdWJsaXNoZXIy OTIyNjk=