Inside Asian Gaming
2019 年 5月 IAG JAPAN 13 シンガポールIRが15億シンガ ポールドルの拡張を実施 ナガコープが「ナガ3」 開発の詳細を公表 シンガポール政府観光局 が、ラスベガス・サンズ(LVS)とゲンティン・シ ンガポールとの間で合意に達し、両社にはそれぞれの統合型リゾート、 マリーナベイ・サンズ(MBS)とリゾート・ワールド・セントーサ(RWS)を 大幅に拡張することが許可された。 発表の中でLVSは、現地子会社のマリーナベイ・サンズが約45億シ ンガポールドル(約3,700億円)の投資を行う予定であることを明かし、 その新しい開発には「屋上アトラクション」のスカイプオールとシグネチ ャーレストラン、会議室、ファンクションルーム、展示ホール等のMICE施 設、そして1万5,000席以上の最先端ライブエンターテインメントアリー ナなどを持ったホテルタワーが含まれる予定。合意には施設が建つ土 地の2066年8月21日までのリースが含まれている。 MBSには1,000台のゲーミング機の追加(合計で3,500台)、ホテルタ ワー1の55階部分全体のカジノフロアへの改装への承認、そして必要 であれば2,000㎡のカジノゲーミングエリアの追加購入のための許可 が与えられることになる。 その見返りとして、同社は2019年4月10日までに15億シンガポール ドル(約1,230億円)をシンガポール政府に支払う必要があり、開発完了 の期限は2027年4月2日に設定されている。 ゲンティン・シンガポールは同額となる45億シンガポールドルを RWSに投資することを発表しており、完成目標は2024年。RWSの拡張 では、施設の総床面積が50%増加し、レジャーおよびエンターテインメ ントスペースには164,000㎡が追加される。 その計画の中には、「ミニオンパーク」と「スーパー・ニンテンドー・ワ ナガコープ が計画中のナガ3開発では、カンボジアのIR、ナガワールド が「世界最大の川辺の統合型リゾート」になる予定の開発地に建設さ れる5棟の新タワーの中に、さらに4,720室のホテル客室を追加する予 定だ。 ナガコープはナガワールドが計画しているフェーズ3開発案を公表 し、現在行われている拡張に関する詳細情報を明らかにした。総床面 積544,801㎡のナガ3には、66階建てホテルタワーが2棟、53階建てホ テルタワーが2棟、55階建てコンドテルタワー、地下3階地上12階建て のポディウムが建設される計画となっている。 ールド」の新設を含むユニバーサル・スタジオ・シンガポールの拡張、「 シンガポール海洋水族館(Singapore Oceanarium)」に改名される予 定のS.E.A.水族館(S.E.A. Aquarium)の拡張、新しい「ウォーターフロン ト・ライフスタイル複合施設」の一部として1,100のホテル客室の追加、 レストランや小売店舗の増設によるウォーターフロントプロムナードの 強化、MICE施設の拡張、そして施設周辺の無人運転交通システムの開 発などが含まれている。 シンガポール政府観光局は、少なくとも2032年までは規定の段階 的な税率の上にカジノ税率の引き上げは行わないことに合意してい る。また、シンガポール国民に課す入場税を24時間150シンガポールド ル(12,400円)、または年間3,000シンガポールドル(248,000円)以上に 引き上げないことにも合意した。しかしながら注目すべきは、これらの 入場税上限が現在の24時間100シンガポールドル(8,300円)、または年 間2,000シンガポールドル(165,000円)からの50%引き上げを示してい ることだ。 今回のプロジェクトもスティールマン・パートナーズによる設計で、 ホテル運営は1社またはそれ以上の有名な世界的ホテルブランドが行 う予定。 プノンペンで2065年までの70年間のカジノ独占営業権を持つナガ コープに対して、現在のカジノライセンスの元ではゲーミングスペー ス、テーブル数または電子ゲーミング機(EGM)数の制限は設けられて おらず、ナガ3では現在の設置数に加えて800台のゲーミングテーブル と2,500台のEGMを追加で設置することが予定されている。
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