Inside Asian Gaming
2019 年 3月 IAG JAPAN 77 フォーカス うだけではなく、女性は誤った評価基準によって不公平な偏見にさら されてるということです。 もう一つの障壁は、雇用プロセスで使用される言葉とそれが応募者 にどのような影響を与える可能性があるかについての理解です。ある 研究が、「Xのチームを管理する」から「Xのチームを開発する」に変更す ることでこれを証明しました。言葉を一つ変えるだけで、女性応募者の 数が増加したのです。 女性はしばしば自らの能力に対する自信が不足しており、役割に応 募するための支援を必要としています。この障壁を克服するためにメン ターやスポンサーが支援できる分野がここになります。実際、ウーマン・ イン・ゲーミングは最近、関心表明プロセスを通して会員向けの正式 なメンタリングプログラムを3つ新設しました。「正式なメンタリングに よって女性の昇進が増えるということが証明されている」ことを知って いる応募者が殺到しました。 BB:アジア全域で女性支援のための同様の努力は見られますか? HG: アジア地域を完全に受け入れるために、ウーマン・イン・ゲーミン グ・オーストラレーシアが北半球へと自然に拡大していっているのが分 かります。もちろん、各国で文化の違いによる異なる組織的な性別の壁 というものはあるでしょう。この地域、特にゲーミング業界の供給者側 で起こっている人材の国際的な移動というものを考えると、この取り組 みをアジアへと拡大することは今日の世の中の流れに合っていること だと思います。 会計士として、業界団体としてのウーマン・イン・ゲーミングは、不足 する人材の効果的な使用だと言うこともできます。それにより企業は、 ウーマン・イン・ゲーミングに共同で出資することができ、我々はこの業 界に適したリソースを作り出すことができます。例えば、私たちは部署 または組織レベルで採用できるジェンダー・アクション・プランを作成 しています。これによって組織は、何をするかを決定するよりもむしろ、 行動を起こすことに自分たちのエネルギーを注ぎ込むことが出来ま す。 私たちの焦点は現在オーストラリアとニュージーランドに当たって いますが、更なる企業パートナーからの資金が、我々が将来的に進む 地理的な道筋を決めてくれるでしょう。 BB:企業文化の一部として多様性を本当の意味で受け入れている団 体ではどのような利益が見られましたか? HG: 多様性があり開放的な企業に対する利益は数々の研究によって 証明されています。そういった企業は意思決定を改善させ、生産性を増 加させ、そしてより高いレベルのイノベーションを実現しており、これら 全てが業績の向上につながっています。 多様性のある開放的な企業では従業員の定着率がより高くなって おり、従業員募集がより簡単になったと感じています。これは、より広い タレントプール(人材のデータベース)での競争優位性を与えてくれま す。多様性の利益を認識することは、良いビジネスの基礎なのです。 BB:3月8日は国際女性の日です。どのような取り組みが期待でき、それ に貢献するために我々には何ができるでしょうか? HG: 国際女性の日(IWD)は女性の社会的、経済的、文化的そして政治 的功績を世界中で称える日です。また、女性にとってより良い結果を生 み出す助けとなるために、全ての人が自分にできる行動を見つける日 でもあります。 私たちはIWDツールキットをまとめ、その中で個人や組織がこの日 を祝うためにできる10の活動を紹介しています。これはウェブサイトか らダウンロードできます。どの活動を選択しようとも、必ず全従業員に このお祝いに参加してもらってください!
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