Inside Asian Gaming
2019 年 2月 IAG JAPAN 11 ICEが冷遇されるiGamingを救い出す www.asgam.com ベン・ブラシュク 編集長 あなたの フィードバックが必要 です。 コメントは bb@asgam.com へ送ってください。 ゲ ーミング業界の中でまたはその周辺で働く我々多く の人間にとって、2月の始まりは常に、ICEのためにロ ンドンへと旅することを意味する。 1991年に当初のアミューズメント・トレード・エキシ ビジョンからインターナショナル・カジノ・エキスポ(ICE)へと名称を 変更し、特にロンドンにある広大なエクセル展覧会センターで開催 されるようになってからの7年間で、ICEは昨年だけでも33,500人 以上が参加するゲーミング業界における世界最大の展示会にまで 成長した。 しかし、IAGの年間カレンダーの中でICEをその巨大な規模以上 に他の大手展示会から際立たせているのは、オンラインセクターか らの多くの参加だ。大半のヨーロッパ諸国がiGamingセクターで強 固な規制体制を敷いており、他諸国の多くがそれに追随する中で、 オンライン事業者、プラットフォームプロバイダーそしてイノベイタ ーが毎年2月ロンドンでこのセクターの最新動向を発表するのは 至極当然のことだ。 ヨーロッパでのオンラインゲーミングの成長の一つに、欧州連 合(EU)がある。EUは、その根本に「EUの機能に関する条約」で定め られた条項の下での「国境を越えたビジネス協力」を支援してい る。その結果、オンラインゲーミングに関連した特定のEU法こそな いにしても、特定のゲーミングサービスを合法化する国々は一般的 にEU全域からのiGaming事業者にライセンスを付与することに対 してオープンである。 これは、アジアでの状況とはまったくと言っていいほど異なる。 アジアにおいてオンラインゲーミングは国ごとに大きく異なる規制 上のハードルに直面している。 多くのアジア諸国の中で、それが最も顕著に現れているのが中 国、そしてシンガポール、日本、ベトナムだ。オンラインゲーミングは いまだいくつかの稀な例外(現地の宝くじなど)と様々な法の抜け 穴を利用したケース以外では禁止されているも同然だ。 フィリピン(及び、カンボジアの一部を含む地域)では、オンライン ゲーミングを適切に規制するためにより具体的な戦略を開始して おり、ゲーミング規制当局のPAGCORはフィリピンのオフショア・ゲ ーミング・オペレーター(POGO)の取り組みを2016年に実施してい る。そして、世界最大のランドベースカジノマーケットのマカオがあ る。今日までに現地でサッカーと野球への賭けを許可するライセン スを付与された小さなスポーツくじの事業者以外には、オンライン ゲーミングに関連するあらゆるものをはっきりと遠ざけてきた。 2017年G2Eアジアを前にして、展示フロアにiGaming事業者が 公然といることに対して政府が警告を出したことを鑑みるに、おそ らくすぐに何かが変わるとは思えないが、将来的には変わっていく 可能性はあると思われる。しかしながら、DICJは2018年5月にも仮 想通貨によるゲーミングを規制・管理する将来的な計画はないと 述べている。 アジア地域がこの点に関してヨーロッパに追い付くには明らか に長い道のりがある。だから今は、全ての注目がロンドンで年に一 度開催されるこのiGamingイベントに集まることだろう。 社説
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