Inside Asian Gaming

2019 年 1月 IAG JAPAN 39 アンドリュー・W・スコット(AWS): ニール、今日は来てくれてありがと う。まずは、少しラッシュ・ストリートについて教えてもらえますか? ニール・ブルーム(NB): 当社は本来、主に不動産開発事業を行ってい ます。約600億米ドルの価値に相当する最高級の不動産を開発、投資 してきました。例えば、当社はロサンゼルスのセンチュリーシティ、シカ ゴ・マーカンタイル取引所、多くのフォーシーズンズホテルやリッツカー ルトンホテルを開発してきました。従って、非常に質の高い不動産開発 に精通しています。 約20年前、カジノ開発に関わることになりました。当社の初のプ ロジェクトは、カナダのナイアガラの滝で、オンタリオ州政府のために 10億米ドルの開発を行いました。実際、法律によってオンタリオのいず れのカジノも政府所有である必要がありましたが、彼らは建設・運営を 行う業者を必要としていたために、RFP(提案依頼書)で我々が選ばれ ました。 その後、アメリカでプロジェクトを開始しましたが、地方のカジノ のみで、地方都市以外のマカオやラスベガスでは行っていません。当社 は、シカゴのクック群唯一のカジノ、フィラデルフィア市唯一のカジノ、 ピッツバーグ市唯一のカジノを所有しており、アップステート・ニューヨ ークで付与された4つのカジノライセンスを持つ中の1社でもあります。 我々はオールバニや他の都市がある首都圏でのライセンスを勝ち取り ました。 リージョナルカジノは、ラスベガスやマカオで建設するそれとは全 く異なります。なぜなら、街にカジノを作ったことのない都市へと行く ためです。だから、自分たちが開発するものが現地のコミュニティに受 け入れられるものであることを確実にしなければなりません。人々が 持つ全ての懸念に対処しなければならないのです。本当に街中にゲー ミング産業が欲しいのか、犯罪やプロブレム・ギャンブリングを作り出 すのではないか、街の雰囲気に合うのかなど。それこそ当社が専門とし ている分野です。苫小牧で何かするにあたって、北海道は当社がしてい ることに見事に適合します。だから北海道と苫小牧に照準を合わせた わけです。 AWS: それでは、日本の他のどの地域にも興味はないということです か? NB: 現時点で興味があるのは苫小牧だけです。そこに全ての力を注い でいます。こう尋ねられたことがあります。「もし北海道が統合型リゾー トを欲しくないと決めたらどうするのですか?」 もしそうなったとした ら、他の場所も再考する必要があるでしょう。しかし現時点では苫小牧 にフォーカスしています。 AWS: 現地パートナーとコンソーシアムを組む必要がある可能性につ いてはどうお考えですか? NB: 現地パートナーと一緒にプロジェクトを行うことには慣れていま す。実際、これまで開発してきた全てにおいてそうしてきたのです。ニュ ーヨークでは、土地の所有者が土地を提供し、プロジェクトの9.9%シ ェアを持っています(リバーズカジノ&リゾート)。フィラデルフィアでも、 現地パートナーがいますので、現地の人と提携することには何の問題 もなく、苫小牧でコンソーシアムの一員なることを期待しています。 どれくらいの割合を当社が持つことになるかについてはコメント できません。過半数になるかもしれないし、少数株主持ち分になるかも しれません。その点については、どれだけ現地の関心が高いかによる かもしれません。東京、大阪、横浜などの大都市では関心がより高いか もしれません。日本の大企業の一部は、より小規模の地方プロジェクト への関心が低いかもしれません。 しかし、適切なパートナーで、賭博委員会の承認が得られるので あれば良いパートナーは確実に歓迎します。アメリカでの厳しい規制 には慣れており、そこでのカジノ事業は大成功を収めました。そして当 社の非常に高い基準に見合わない業者とパートナーシップを組むこと で、それを危険にさらすようなことは絶対にしないでしょう。 AWS: 北海道でのIR開発のライセンスを勝ち取った場合に、どの程度 の投資を考えているかについて教えてもらえますか? NB: どれくらいの費用が掛かるかは正確には分かりませんが、15億か 特集 Rush Street’s SugarHouse in Philadelphia フィリデルフィア市にあるラッシュ・ストリートのシューガーハウス

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