ウィン・マカオは現在、ドーア・エンターテイメントの元従業員が盗んだプレイヤーの資金について、マカオ終審法院(TUI)が同社グループとジャンケットプロモーターであるドーアの共同責任を認めた判決を受け、法的アドバイスを求めているという。
Inside Asian Gamingが報じたように、TUIは先週、2015年の同事件の前にプレイヤーがウィン・マカオのドーアのVIPルームに預けた600万香港ドル(約8,900万円)について、同社の子会社ウィン・リゾーツが共同責任を負うとした第二審裁判所の2018年の判決を支持した。
最大で7億香港ドル(約104億円)が2015年9月にドーアのVIPルームのケージから元従業員によって持ち去られたとされており、その後、4人のプレイヤーが合計6400万香港ドル(約9億4,700万円)の失われた預金を求めて訴訟を起こした。しかし、そのうち600万香港ドル分の入金証明を提出できたのは1人だけだった。
マカオの第一審裁判所は当初、ドーアの全面的な責任を認めたが、第二審裁判所はその後、ウィン・リゾーツの共同責任を認めた。
ウィン・マカオは11月24日(水)に提出した書類の中で、22日(月)に判決文が送達されたことを認めた。この判決文によると、ウィン・マカオはドーアと共同で、600万香港ドルと関連する約365万香港ドル(約5,400万円)の利息を原告に支払う責任を負うことになる。
同社はまた、「マカオの弁護士からの助言に基づくと、本判決は最終的なものであり、すべての当事者に義務を負わせている。当社グループは現在、判決に関連して弁護士から法的助言を受けている」 と述べた。
この判決は、VIP業界、特にマカオのコンセッション保有者がこれまでのようにVIPと関わる意思を持つかどうかに大きな影響を与える可能性があると指摘されている。
今年3月にGaming Law Review誌に掲載された記事の中で、マカオの経済・財務長官の元上級顧問であるアントニオ・ロボ・ヴィレラ氏は、当時係争中であったTUIの判決について次のように警告した。「カジノ事業者とゲーミングプロモーターの関係を永遠に変えるものであり、最終的には潜在的な財務リスクがVIPゲーミングの収益性を上回る可能性があることを理解するだろう」。