香港のサミット・アセント・ホールディングスの独立株主は、フィリピンのカジノ開発会社であるサントラスト・ホーム・デベロッパーズとの間で、64億ペソ(約146億円)の転換社債の引き受けに合意した。
9月20日に初締結されたこの契約は、マニラのエンターテインメント・シティで10億ドル(約1,140億円)規模のホテル・カジノプロジェクトを継続するための追加資金をサントラストに提供することが目的。2023年にオープン予定の同プロジェクトは、ウェストサイド・シティ開発の一環で、450室のホテルと、400台のゲーミングテーブルと1,200台のスロットマシンを備えたカジノが建設される予定だ。
今回の転換社債は、サミット・アセントが2月に行った同額の融資をサントラストが返済する代わりに発行されるもの。サミット・アセントは9月に、この転換社債の引き受けはフィリピン証券取引所の承認と、同社およびサンシティ・グループの株主(サンシティは両社の過半数のオーナー)の承認によると述べていた。
11月18日(木)のサントラストの発表によると、サミット・アセントの子会社であるSAインベストメンツの独立株主が今週、転換社債引受契約に基づく当初貸付金の償還期限の延長と社債の追加引受を承認したとのこと。
ロシア・ウラジオストクにある統合型リゾート、ティグレ・デ・クリスタルの過半数のオーナーであるサミット・アセントは、9月に「サントラストへの支援は双方にとっての最善策だと述べていた。
「新型コロナウイルスによるマニラでのロックダウンの間、建設資材や労働力の供給が制限されていたため、メインホテル・カジノの建設スケジュールが大きく遅れた。それでも、プロジェクトサイトで働く人々にワクチン接種と検査を義務付ける安全作業バブルを設定して拡散リスクを大幅に減らしたため、建設作業は一度も中断されていない」。
「しかし、サントラストによる融資の不履行は、メインホテル・カジノの開発に重大な支障をきたし、特にサントラストが不履行の記録によりさらなる融資を確保する能力を失うことになる。また、債務不履行はサミット・アセント・グループの財務状況にも支障をきたす」。