メイバンクIBリサーチのアナリスト、サミュエル・イン・シャオ・ヤン氏によると、ゲンティン・マレーシアが運営するスロット専用のニューヨーク・カジノ、リゾートワールド・ニューヨークシティ(RWNYC)は来年、州当局が本格的なカジノライセンスの取得に向けて動き出した場合、有利な立場にあるという。
ニューヨーク州ゲーミング委員会は先月、情報提供要請(RFI)の募集を開始し、 ニューヨークのダウンタウンでのカジノライセンス取得を進める際には、適切な開発規模や範囲、そのような施設のゲーミングライセンスの価値、ライセンス授与の検討プロセスについて、関係者の意見を求めている。
ゲンティン・マレーシアはゲーミングテーブルを持たないものの、すでにカジノを運営しているため、そのような状況になった場合に自然と有利になると考えられる。
「ゲンティン・マレーシアのRWNYCは、ライセンス取得に適した位置にあると考えている」と11月8日(月)に報告。
「もしニューヨーク州ゲーミング委員会がRFP(提案依頼)を開始するならば、テーブルゲームを展開し、グリーンフィールドカジノとは異なり、ニューヨーク州に追加の税収を迅速にもたらせるRWNYCが有利だろう」。
同氏はRWNYCが完全にライセンスを取得した場合、ゲンティン・マレーシアに年間約1億4,500万米ドル(約164億円)の純利益をもたらし、同社の株式の目標価格を3.40リンギット(約93円)から3.93リンギット(約107円)へと0.53リンギット(約14円)引き上げると予想。
「RWNYCにとっては、テーブルゲームの導入が認められ、ニューヨーク市近郊に位置するダウンステートの商業カジノとなることが『究極の賞品』になる」と同氏。「ゲンティン・マレーシアのRWNYCをダウンステートの商業カジノに変えられるというのはとても楽しみなこと。現在、RWNYCではスロットマシンのみを提供しており、テーブルゲームはない」。
ニューヨーク州ゲーミング委員会のRFIでは、利害関係者は11月10日(水)までに質問を提出し、12月10日までに完全な回答を提出することになっている。その後、同委員会は2022年6月10日までにニューヨーク州知事および州議会に報告書を提出する。