クイーンズランド州(QLD)の酒類・ゲーミング規制当局は、カジノ事業者のスター・エンターテイメント・グループが関わった疑いのあるマネーロンダリング、組織犯罪、詐欺、他国干渉に関する内部調査を開始する予定だ。
しかし同州は、王立委員会の実施を阻止し、その代わりにビクトリア州と西オーストラリア州の同業者のクラウン・リゾーツに関する王立委員会の結果と、現在NSW州で進行中のザ・スター・シドニーの定期的な調査によって十分な手引きとなるだろうと主張している。
10日(日)夜にメディアが、スターは顧客の資金源をめぐる警告を無視しながら組織犯罪に関わるハイローラーギャンブラーを育成していたと報道したことを受け、この新たな調査が行われる。QLD州にはスターが経営するカジノで、ザ・スター・ゴールドコーストとトレジャリー・ブリスベンがあるが、現在、香港の周大福とファー・イースト・コンソーシアムによる36億豪ドル(円)のクイーンズ・ワーフ・ブリスベン・プロジェクトが開発中である。
12日(火)に発表された声明の中で、QLD州のシャノン・フェンティマン司法長官は、次のように述べている。「マネーロンダリングと高潔性の問題は非常に深刻であり、酒類・ゲーミング規制当局はQLD州警察とAUSTRAC(豪州取引報告分析センター)とともに、適切な調査を行っている。
この調査で考察されるのは、スターのマネーロンダリング防止に関する詳細調査手順の適切性と有効性、および同社がどのように必要に応じて人々や問題を確実に排除していくのかということである。
政府はさまざまな調査の結果を慎重に検討し、規制の枠組みに必要な変更を加えるつもりである」。
オーストラリアの元規制当局員で、現在はゲーミングコンサルタントのデビッド・グリーン氏は、Inside Asian Gamingに次のように述べた。「王立委員会は問題外であるが、現在アダム・ベルSC氏が行っているスター・シドニーのカジノライセンスに関する定期調査で、NSW州は十分かもしれない。同氏は昨年、NSW州でのクラウンに関するバーギンレポートを支援した主任上級顧問を務めた人物である。
スターは今週メディアで報道された主張を「誤解を招く」と説明し、ベル氏を含む「関連する州及び連邦当局、規制当局とのすべての申し立てに対処する」と付け加えた。