ザ・スター・シドニーは10月11日(月)に4ヶ月ぶりに営業を再開したが、マネーロンダリング、組織犯罪、詐欺、他国干渉の疑いがあるとメディアが報じたことで、スター・エンターテインメント・グループの株価は約23%も暴落した。
同社の株式は、8日(金)の市場終了時の4.27豪ドル(約356円)から月曜日の朝の開場数分後には3.30豪ドル(約275円)にまで急落し、同社の時価総額から10億豪ドル(約833億円)以上が失われた。
オーストラリアのメディアのザ・エイジ、シドニー・モーニング・ヘラルド、60ミニッツは10日(日)の深夜に、スター・シドニー、スター・ゴールドコースト、トレジャリー・ブリスベンを運営するスターが顧客の資金源に関する警告を無視して、組織犯罪とつながりのあるハイローラーギャンブラーを長年にわたって育成してきたとする3つのレポートを発表した。
この報道は、2年前に同じメディアが発表したクラウン・リゾーツに関する報道と酷似しており、最終的にニューサウスウェールズ州では調査が、ビクトリア州と西オーストラリア州ではクラウンのカジノライセンス保持の適性に関する王立委員会が発足。その後、同社は今年2月にクラウン・シドニーのライセンス保持が不適格であると判断され、一方、ビクトリア州の王立委員会によるクラウン・メルボルンに関する勧告は今週中に言い渡される予定だ。
また、スター・シドニーは定期的に調査を受け、2022年1月にその結果が発表される。
同社は11日(月)、報告書に記載された特定の個人について公に言及することは禁じられているが、「1992年カジノ規制法(NSW)に基づき、スター・シドニーの定期調査を行っているアダム・ベルSC氏を含む、関連する州および連邦の規制機関および当局とすべての疑惑に対処する」と述べた。
皮肉なことに、同社の株価が暴落したのは、シドニーで新型コロナウイルスによるロックダウン規制が緩和され、ザ・スター・シドニーが108日ぶりに再開される数時間前のことだった。
現在、顧客にはマスクの着用が義務付けられているほか、屋内エリアの定員は4平方メートルあたり1人となっていますが、これらの措置は12月1日までに廃止される予定。
また、クイーンズランド州のホテルでは8日より営業制限が緩和され、収容人数が2平方メートルあたり1人になっている。