アナリストによれば、10月1日からのゴールデンウィーク休暇中に中国本土からマカオを訪問する予定の人の半数以上がすでに旅行をキャンセルしており、その傾向は長引く恐れがあるとの予想がされている。
25日(土)のマカオ当局による発表で、指定隔離検疫用ホテルで働く2名の警備員の新型コロナ検査の陽性が確認されたのを受け、マカオのカジノと観光業では繁忙期を数日後に控えているにも関わらず、見通しは暗い。
これに応じるようにマカオでは「緊急感染予防対策」に入り、すべての居住者に対し大規模な集団検査作戦を開始した。一方、珠海市は越境する人々を対象にしたウイルス検査の有効期間をわずか24時間に短縮した。9月26日午前6時〜9月29日深夜までの期間、マカオから珠海市に入る人も14日間の隔離が必要とされている。
ゲーミングの専門家は26日(日)、この直近の後退に強く反応し、クレディ・スイスのアナリストであるケネス・フォン氏、ロク・カン・チャン氏、サルドンナ・フォン氏による現地調査では、すでに「状況が予想よりも長引く可能性があることや、中国に戻った際の隔離が必要となる可能性があることから、プレイヤーの40ー50%が旅行をキャンセルしている 。実際、最近数日の間にマカオから中国に帰国した際に、数人のプレイヤーが強制隔離に直面したと聞いている」と述べた。
JPモルガンのDSキム氏、アマンダ・チェン氏、リビーリュウ氏は、前回、一家4人の家族が8月初旬に陽性と判明し同様の措置がなされた際のマカオのGGRは、2020年9月以来の最悪の結果であったと指摘している。
彼らは、以下のように書き記している。「業界は来たるゴールデンウィークに向けて堅実な潜在的需要に備えていたので、これらの旅行への制限のタイミングはそれほど悪くなることはなかった。
ゴールデンウィークの前または最中に旅行制限が解除される可能性はまだある。しかし、多くのプレイヤーが中国本土に戻る際の隔離のリスクを回避するため、旅行をキャンセルする可能性があるため、ゴールデンウィークが”輝かない(黄金ではないという比喩)”だろうというのは予測通りだと思う」。
クレディ・スイスによると、この最新の動向は、一部地域の管轄区域とは異なり、中国とマカオが新型コロナに対するゼロトレランス(不寛容)政策から移行する兆しをほとんど示さないことを考えると、より悪いニュースが進行中であることを示唆している可能性もあるとした。
「変異株に対するワクチンについての不確実性により、中国が進路を変える可能性は低い。
つまり、マカオの現在の状況は、2022年または2023年にまで長引く可能性がある」と彼らはレポートで述べた。
JPモルガンは、マカオのゲーミングセクターを、完全に再開する計画がより明確となるまで、そして先日のゲーミング法改正案を発表の影響により、現在は「投資不可能」であると評している。しかし、一部の業界専門家は、現在の不振を長期的な「買い」の機会と話している。
ゴールデンウィークは、2021年10月1日〜7日までである。