クラウン・リゾーツはオーストラリアのカジノ事業者社として初めて、全従業員とゲストに対する新型コロナウイルスのワクチン接種の義務化を発表した。
最近就任したCEO兼マネージングディレクターのスティーブ・マッキャン氏は9月13日(月)にニュースLtdに対し、同社がメルボルン、パース、シドニーの3つの統合型リゾートでゲストが「ワクチンを打たないと入場できない」制度を導入し、全従業員にワクチン接種を義務付けることを明らかにした。
「当社施設の従業員やゲストはワクチン接種が必要」と同氏は述べ、同社の2万人の従業員のうち半数以上がすでに接種を終えていると語った。
「リーダーシップを示すことが重要だ。我々は非常に大きな企業であり、接客業は非常に大きな打撃を受けている。通常なら最初に閉鎖され、最後に再開が許される業界だ」。
「従業員は雇用の安定性に不安を抱えており、接客業特有の課題がたくさんあるからこそ、リーダーシップを示さなければならない」。
クラウン・メルボルンとクラウン・シドニーは、それぞれの都市で感染拡大が発生したことと、ゲーミングライセンスの状況が不透明であることから現在閉鎖されており、すぐに再開できる見込みはないものの、同制度の実施日は決まっていない。
同社のメルボルンでの事業に対する王立委員会の調査結果は、10月に発表される予定。
しかし同氏は、米国のMGMリゾーツやリゾートワールド・ラスベガスが採用しているのと同様の方針であるワクチン接種の義務化を推進すると述べた。
「我々は安全な環境を確保するために最善を尽くしており、すべての施設でそれを実現したい」。
「賛否両論となるだろうが、現実的に考え、(従業員の)安全と雇用の確保に基づいて決断を下さなければならないのだ」。
「再開して安全な環境で全面的に営業できるようにするのに必要な勢いを国がつけるには、今しかない」。