オーストラリアのスロットマシンサプライヤー、エインズワース・ゲーム・テクノロジーは、2021年6月30日までの12ヶ月間の税引前損失を5,920万豪ドル(約47億2,000万円)と発表したが、そのうち会計年度の下半期に計上されたのは260万豪ドル(約2億円)だけだった。
21年度の損失は、2020年の4,300万豪ドル(約34億3,000万円)から拡大し、売上高が7%増の1億5,950万豪ドル(約127億円)となったにもかかわらず、北米およびオーストラリア市場での利益がラテンアメリカでの大幅な減少を補ったことで赤字となった。
同社によると、21年度の損失は為替換算の影響と一過性の項目がなければ、1,710万豪ドル(約13億6,000万円)にとどまっていたとのことで、21年度上半期は1,870万豪ドル(約14億9,000万円)の損失、下半期は160万豪ドル(約1億2,700万円)の利益となった。
調整後のEBITDAは1,550万豪ドル(約12億3,000万円)で、前年同期の580万豪ドル(約4億6,200万円)から増加し、その内訳は21年度上半期のEBITDA110万豪ドル(約8,800万円)と下半期の1,440万豪ドル(約11億4,000万円)となっている。
同社の21年度決算発表資料によると、国際市場がグループ全体の収益の76%を占める1億2,050万豪ドル(約960億円)に貢献し、北米からの収益は前年比23%増の8,850万豪ドル(約70億5,000万円)となった。
オーストラリア地域も好調で、売上高は前年同期比38%増、EBITDAは15%増の540万豪ドル(約4億3,000万円)と、ビクトリア州を除くすべての州で増収。ビクトリア州とニューサウスウェールズ州で新型コロナウイルスによるロックダウンが実施され、オーストラリア全土が不安定な状況にあるにもかかわらず、顧客は施設の再開に備えてゲーミングフロアへの投資を続けている、と付け加えた。
しかし、メキシコ、アルゼンチン、ペルーでの閉鎖や入場制限により、ラテンアメリカの収益は56%減の1,830万豪ドル(約14億6,000万円)となり、業績に影響を与えた。
同社は、2020年4月にニュージャージー州でリアルマネーゲーミングを開始した後、オンライン収益が28%増の590万豪ドル(約4億7,000万円)になったと報告している。