マカオのSJMホールディングスは、依然として新型コロナのパンデミックによる影響を受けているため、2021年6月30日までの6ケ月間のゲーミング粗収益は12.5%増加したものの、損失も拡大したと報告した。
21年上半期の業績は、GGRが前年の48.9億香港ドル(約686億円)から55.1億香港ドル(約773億円)に達し、またマスゲーミング事業の増益に牽引された形だ。
8月3日(火)の報告によると、マステーブルのGGRは前年比33.2%増の43.9億香港ドル(約616億円)、EGM収益は12.7%増の2億6,500万香港ドル(約37億円)であった。VIP GGRは、前年比37.5%減の8億5,500万香港ドル(約120億円)となった。
以前に報道された2021年3月四半期のGGR26.5億香港ドル(約372億円)と比較すると、第2四半期の売上高は7.7%増の28.6億香港ドル(約401億円)となった。
上記のような結果にもかかわらず、SJMは会社所有者に起因する14.7億香港ドル(約206億円)もの損失を記録。これには第2四半期に出した8億1,900万香港ドル(約115億円)の損失と、3月四半期の6億4,700万香港ドル(約91億円)の損失が含まれている。
上半期の調整後EBITDAは、2020年の同時期より48.2%回復し、5.1億香港ドル(約71.5億円)であった。
コタイで390億香港ドル(約5,470億円)かけたグランド・リスボア・パレスが先週開業するまでSJMの旗艦半島施設のであったグランド・リスボアの21年上半期のGGRは、前年比9.7%減の12億香港ドル(約168億円)になったと伝えた。 しかし、帰属する損失は48.3%まで回復して2億3,100万香港ドル(約32億円)となった。
SJMの4つの自社運営カジノ、カジノ・リスボア、カジノ・オシアナス、カジノ・イースタンおよびカジノ・タイパは、GGRが7.3%減の8億香港ドル(約112億円)となった。その一方、14のサテライトカジノのGGRは前年比29.7%増の35.1億香港ドル(約492億)となったと報告した。
短期的な見通しについてSJMは次のように述べている。「マカオのゲーミング粗収益だけなく、ホテル、レストラン、その他の観光に伴う非ゲーミング活動は、今後も無期限に新型コロナによる大きな影響を受け続けると予想している。
地域全体でワクチン接種率が高まっていることを考えると、特定の旅行制限は徐々に解除される可能性が高いため、我々は観光と消費が前向きに拡大していくだろうと慎重ながらも楽観的な見方をしている。とはいえ、2021年中にパンデミック前の収益レベルに戻ることは期待していない。
また、旅行制限が解除された後でさえも、当社事業に長期的な影響を与え得る新型コロナが生み出す経済的影響や健康上の懸念が、今後続くかどうか予測することは出来ない。」