香港-シンガポール間の待望のトラベルバブルの開始まで長い時間がかかりそうだ。両国が7月20日(火)に8月下旬までトラベルバブルに関する議 協議を延期する事を発表した。
トラベルバブルに関しては、シンガポールでの新型コロナウイルスの感染者数急増を受け、最初は2020年11月、次は2021年5月とすでに2回延期されており、今週第2段階の「厳重警戒」措置に戻されるため、先日の交渉再開は再び保留となった。
香港政府広報官は、20日(火)にサウスチャイナモーニングポストに次のように語った。「トラベルバブルを実施するための条件は、当分の間満たすことができない。双方は、シンガポールが実施した強化された感染管理措置の有効性とその当時の世界情勢を考慮に入れて、今後の方向性の見直しを8月下旬に実施することに合意した。」
シンガポールの交通省は、「両国は、8月下旬に[トラベルバブル]に関する感染状況の評価をする前に、緊密に連携し両国の公衆衛生状況を監視し続ける予定である」と付け加えた。
シンガポールは20日(火)、新型コロナの新たな集団感染症例を182件報告しており、そのほとんどが地元の漁港に関連している。
その急増は、シンガポールが9月までに観光客に国境を開放しニューノーマル(新しい生活様式)に移行し始めるという計画に対し香港が慎重な姿勢を見せた2週間後に起きている。
香港のキャリー・ラム行政長官は当時、シンガポールは、SARにとって海外旅行再開のための「優先候補者」であることに変わりはないが、「我々はその新しい戦略について、それが考案した取り決めに何らかの影響を与えるかどうかについてもっと理解をする必要がある。」と付け加えた。
香港とシンガポールは当初、2020年11月22日にトラベルバブルを開始する予定であり、最初に毎日最大200人の乗客を乗せたチャーター便1便を運航させ、12月7日からは1日2便に増便する計画であった。しかし香港での新型コロナの新規感染者症例数増加によりその計画は延期となり、その後、シンガポールでも症例数が増加したことから2021年5月に再び延期となった。