フィリピンの不動産会社ベル・コーポレーションは、2020年度の純利益が前年比70%減少し、それは主にシティ・オブ・ドリームス・マニラのゲーミング収益シェアが79%減となった影響を受けていると報告した。
ベルコープは、シティ・オブ・ドリームス・マニラを含む土地と建物を所有しており、その株式78.7%を所有する子会社プレミアム・レジャー(以下、PLC)を通じてメルコリゾーツ&エンターテインメント(フィリピン)にそれらを貸している。同社はその統合型リゾートからの収益の一部を得ている。
火曜日に発表された同社の年次報告書によると、ゲーミング収益シェアは、2019年の29億8,000万比ペソ(約66.6億円)から、昨年は6億3,520万比ペソ(約14.2億円)に減少となった。これは、3月にゲーミング事業が停止され、再開時の収容率も最大30%に制限されたためである。
その結果、不動産および不動産管理セグメントを含む同社の純利益は70%減の8億9,170万比ペソ(約19.9億円)となった。
不動産からの収益は回復力を示し、前年比わずか8%減の32億1,000万比ペソ(約71.8億円)であった。そのうちの26億6,000万比ペソ(約59.5億円)は、ベルがメルコに貸し出しているシティ・オブ・ドリームス・マニラの賃貸料であり、2019年の26億7000万比ペソ(約59.7億円)からわずかな減少となった。
しかし、フィリピン慈善宝くじ事務局の宝くじ及びキノ事業にオンラインベッティング機器を貸し出すパシフィック・オンライン・システムズ・コーポレーションの収益は、67%減の3億2,840万比ペソ(約7.3億円)であった。同社の50.1%の株式はPLCが保有している。
2020年度の業績の概説で、ベルコープは、「新型コロナウィルスと、タガイタイ市とバタンガス州の不動産事業に影響を与えた2020年1月のタール火山噴火の経済的逆風にもかかわらず」利益を維持できたという事実を強調した。