和歌山県が和歌山マリーナシティへの誘致を目指しているカジノを含む統合型リゾート(IR)の優先権者の選定が4月末になることが14日までに決定的となった。
県は1月15日にIR事業者公募の提案審査書類の提出を締め切り、「クレアベストニームベンチャーズ」(東京都)と「サンシティグループホールディングスジャパン株式会社」(東京都)の2者が応募し、一騎打ちとなっている。県は外部の有識者9人による選定委員会を開催し、春頃に優先権者を選定すると公表。一部では4月初旬がXデーとされていたが、決め手を欠き、方向性が出ていない模様。
関係者によるとIR開業に意欲的な仁坂吉伸知事は周囲の意見を吸い上げ、熟考を重ねていたが、折からの新型コロナウイルスの感染者急増による対策に追われ、優先順位を下げないといけない状況となっている。
県のIR推進室は「選定委員会の審査を踏まえて春頃に決まるとしかお答えのしようがない」としながらも「長崎は2次審査に入ったところ。横浜は公募の段階」と話し、和歌山が大阪とともに依然としてIRレースで先行している点を強調した。