マカオに本拠を置くカジノオ事業者のメルコリゾーツ&エンターテイメントの過半数を所有するるメルコ・インターナショナル・ディベロップメントは、アジアとヨーロッパ全域での新型コロナウイルスの事業への影響による、2020年度の税引後損失が123.8億香港ドル(約1,762億円)となった。
2020年度の最終利益は、2019年に記録された17.7億香港ドル(約252億円)の利益を大きく下回り、純売上高は前年比70.2%減の134.2億香港ドル(約1,910億円)であった。
メルコ・インターナショナルは、メルコリゾーツの55.8%の株式を保有しており、メルコリゾーツは、マカオにあるシティー オブ ドリームス、スタジオシティ、アルティラ、モカクラブに加えて、フィリピンのシティー オブ ドリームスとキプロスにある5.5億万ユーロ(約713億円)のシティー オブ ドリームスの地中海開発を含むキプロスカジノを監督している。
すべてのゲーミング事業の業績が軟調であったのを受けて、同社の2019年12月31日で終了した調整EBITDAが12.50億香港ドル(約177億円)であったのに対し、2020年には12億香港ドル(約170億円)の損失に落ち込んだ。その結果、取締役会はその年の最終配当の支払いを推奨していない。
メルコグループの会長兼CEOであるローレンス・ホー氏は以下のような見解を述べている。「2020年は確かに世界的に非常に困難な年であったが、マカオは世界で最も魅力的な統合型リゾート市場であり続けるため、割合早く回復を遂げることに自信を持っている。
これらの厳しい状況にもかかわらず、当社の統合型リゾートでは2020年の第4四半期にビジネスレベルで緩やかな回復傾向が見られた。これは、マカオ事業、および今年の第4四半期のグローバル事業全体に対するプラスのプロパティEBITDAによって実証された形だ。
当グループに関して、弊社は最近の資本市場取引による財政状況の強化により、将来に向けて投資すると同時に、短期的に発生しうる困難に打ち勝つことができると確信している。」
同氏は、マカオとキプロスでの開発と拡張プロジェクトが進行中であり、最近ヌワでの改装作業完了後、シティー オブ ドリームス マカオにあるカウントダウン ホテルをリバティーンに変更する予定であると言及した。