韓国の保養地である済州島には、国内に16軒ある外国人専用カジノのうち半数が存在し、そのカジノの売上高が2020年には、前年比約65%減の693億ウォン(約66億9,000万円)に下落した。
これは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により観光客が激減し、同島のカジノ4軒が2021年まで閉鎖されていたことに直接起因する。
地元ニュースメディアの済民日報によると、カジノの売上高は2019年の約1900億ウォン(約184億円)から、昨年はわずか693億ウォン(約66億9,000万円)に下落し、前年比で63.6%減となった。特に、済州島にあるカジノ8軒の総売上高は、ソウルのパラダイス・ウォーカーヒルの売上高の半分にも満たない。なお、同カジノは、ソウルの外国人移住者のコミュニティーがはるかに大きいこから、その売上高は約144 億円を記録している。
2020年の大部分まで営業を続けていた済州島のカジノは、パラダイスの済州グランド、済州神話ワールドのランディング、ロッテホテル済州のロッテツアー、そしてゴンジ済州の4軒である。
同島のカジノが売上の最大10%を済州島観光振興基金に寄付していることから、売上高の急減は島全体にとっても深刻な問題だ。その寄付額は、同基金の総資産の約80%を占めている。
済州島はこれまで、ランディングの済州神話ワールドの営業開始に伴い、2017年に4,327億3千ウォン(約418億円)という過去最高のカジノ売上高を記録していたが、中国本土からの観光客の減少が主な原因で、その後数年間の売上高は減少している。