カンボジア政府は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、州を跨ぐ移動制限の実施許可を各州の行政機関に与えたと報じられている。
複数のメディアの報道によると、パイリン、ケップ、シエムリアップの行政機関は各州内外への移動制限を発表。エッセンシャルワーカー以外に対して州境を先週封鎖した、カジノで人気のプレアシアヌクに続いた形だ。
今回の集団感染で確認された陽性者は、木曜日に1000人を突破。これは、2020年までにカンボジアで報告された全患者数の2倍以上である。2月20日に中国人4人が賄賂を渡して隔離ホテルを抜け出し、複数のナイトクラブを訪れたことがこの件の発端となっており、そのうちの2人から新型コロナウイルスの陽性反応が検出された。
シアヌークビルは、3月5日に州内外への無期限移動禁止令を発令。プノンペンの統合型リゾート、ナガワールドは、今月初めに11人の従業員から陽性反応が出たため、現在も営業停止中である。
クメール・タイムズ紙が木曜日に報じたところでは、南部のカンダールにあるカジノが隔離施設に指定され、感染症予防対策の強化を余儀なくされている。同カジノには、火曜日の時点で64人の新型コロナウイルス陽性患者が収容されていたが、水曜日にはさらに22人増加。当局は隔離中の人々が部屋を自由に行き来していたと発表した。
警備員や警察は、全客室を厳重に監視し、同カジノの周辺にある企業は、感染拡大を減らすために営業を一時的に停止するよう命じられた。
また、木曜日には、カンボジアが国外への渡航制限を強化したとも報道されている。