北海道の鈴木直道知事は8日、苫小牧市の岩倉博文市長と道庁内で会談し、来年4月が期限となるカジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)の誘致申請を見送る考えを改めて伝え、7年後に再挑戦する考えを示した。朝日新聞などが伝えた。苫小牧へのIR誘致を積極的に目指している岩倉市長は「非常に残念だ」と述べた。
会談で鈴木知事は第1フェーズのIR誘致の申請を見送ることの理由に「コロナの拡大でIR事業者の経営状況にも影響が出ている。検討期間を確保できない状況」とした。
その一方で、政府が2020年代終盤にも行うとされる誘致区域数の再検討を見据えて「IRに挑戦する考えに変わりはない。北海道らしいIRコンセプトの構築に向けて取り組みたい」と強調した。
岩倉市長はコンセプト構築に向けた作業を早期に始めるように促したが、知事は明言しなかった。