マニラのソレアリゾート&カジノを運営するブルームベリー・リゾーツが20年、新型コロナウイルス感染症による入国制限及び営業能力の制限によって、83億比ペソ(約186億円)の純損失を計上した。
しかしながら、前四半期比ベースでは大幅な改善が見られており、マスゲーミングが回復をけん引する形で、EBITDAは第1四半期以降初めて黒字転換した。
10月から12月までの第4四半期、ソレアのGGRは前年比63%減の53億比ペソ(約119億円)に落ち込むも、第3四半期と比べると22%の改善を示しており、その背景には「国内の常連客の自信が回復し、10月に隔離措置が少し緩和されたことがある」とブルームベリーは説明した。
マステーブルの20億比ペソ(約45億円)というGGRは、前年比では55%減だが、前四半期比では78%増、EGM(電子ゲーミング機)のGGRは前年比52%減、前四半期比では73%増の22億比ペソ(約49億円)となった。
一方でVIPのGGRは、この期間中実施されていた海外からの渡航禁止によって前年比78%、前四半期比でも41%減となる12億比ペソに落ち込んだ。
20年第4四半期の連結EBITDAは1億2,930万比ペソ(約2.9憶円) となり、前年比では97%減も、前四半期に計上した2億370万比ペソ(約4.6憶円)というマイナスの連結EBITDAからは黒字に転換している。
ブルームベリーが韓国で運営するカジノ、済州サンは、3月以降休業を続けており、ゲーミング粗収益は2020年1月1日からの81日間に計上した9,310万比ペソ(約2.1億円)のみで、2019年の5億7,310万比ペソ(約12.9億円)からは84%減となった。
20年度全体で見ると、ソレアのGGRは前年比62%減の226億比ペソ(約506億円)で、VIPは69%減の80億比ペソ(約179億円)、マステーブルは56%減の73億比ペソ(約163億円)、そしてEGMは57%減の72億比ペソ(約161億円)となった。連結EBITDAは2019年比93%減の14億比ペソ(約31億円)となった。
ブルームベリーのエンリケ・ラソン・ジュニア会長兼CEOは、「2020年最終四半期の当社の業績に勇気づけられている。特に国内のマスゲーミング収益は前四半期比と比べて75%増加し、EBITDAは黒字の領域に回復した。
順調に回復している。国内の隔離制限がさらに緩和され、最終的に当社の主要マーケットで旅行と観光が再開されれば、さらに有意義な改善がみられると楽しみにしている」とコメントした。
ソレアは一般客向けの営業は現在も停止しており、招待客のみの方針を維持しているとブルームベリーは付け加えた。