長崎国際大学とインターナショナル・ゲーミング・スタンダーズ・アソシエーションは土曜、長崎県で、九州および日本全国の教育関係者に向けて国際観光人材育成に関する特別シンポジウムを開催した。
長崎県と佐世保市IR推進協議会が後援したこの特別オンラインイベントは、4つのセッションに分かれており、教育界がIRおよびテーマパークに特化した「人材育成」プログラムの着手に乗り出すのを後押しすることを主な目的とし、日本のホスピタリティ業界の中間管理職以上を対象とした研修プログラムに重点を置いて行われた。
イベントは、今後12カ月間に開催が予定されている5回のイベントの第1回。
今回スピーカーとして、他ならぬInside Asian Gamingの会長兼CEO、アンドリュー・W・スコットが参加し、長崎国際大学特任教授の嶋内麻佐子氏と対談を行なった。
対談の中で、嶋内教授は統合型リゾート業界について質問し、それに対してスコットは世界のIRコミュニティが日本と融合する方法、そして文化の違いに適応するよう日本側の人材と欧米側の人材とを教育することの重要性に関する考えについて語った。
鎮信流茶道を教える学校を運営する嶋内氏は、14世紀にまで遡り、長崎だけでも300年の歴史を持つ茶道の長い歴史について説明し、以下のように話した。
茶道の生徒は「せっかくお茶と出会ったんだから、歴史の担い手になるためにまずは出来たら自分の地域にある文化を体験してもらいたい。そして体験したらそれを活用してもらいたい。
活用したら、もっと活用の方法があるのではないかという、学生は学生の目線で、また私たちとは違うような考え方ができるのではないかと思う。そしてそれを今度は伝えていく。やっぱり伝えていかなければこういった古い文化は残っていかないと思う。でも残していくためには、新しい感性を入れていって残すものと新しいものを上手につなげていくことが、継承していくことにつながっていくと思う。
ですから私はやっぱり、人材育成というのは何も遠くにあるものではなく、今ここで出来ること、私たちの身近にあるものを探して興味・関心を持っていく。興味関心を持つことによって(中略)人に伝えることができるようになると思う」。
シンポジウムでは合計5人の講師が講演または対談を行い、151人が参加した。