サミット・アセント・ホールディングスが、ロシアのウラジオストクにあるカジノリゾート、ティグレ デ クリスタルで、支配株主であるサンシティグループにプレイヤーの供給を頼るのではない、直接のVIPモデルを採用する計画を明かしている。
投資銀行のゴールドマン・サックスからのリサーチレポートによると、先週のコーポレートデー中にサミット・アセントのロシアのビジョンの詳細が明かされ、その中にサンシティのデータベースを使用して、独自のプレイヤーに直接クレジットを与える意図などが含まれていた。
サンシティグループはサミット・アセントの69.66%を所有し、サミット・アセントはティグレ デ クリスタルの運営会社、オリエンタル・リージェントの77.5%を保有する。
ゴールドマン・サックスは、レポートの中で、「これによって同社はジャンケットコミッションを支払う必要がなくなり、より多くの利益を確保できるようになる。その一方で、サミット・アセントは独自でクレジット・リスクに耐えなければならないことも意味するだろう。経営陣は、最初のうちはその限定的なVIPエクスポージャーを考えると、管理可能だと見ている。彼らは長期的には全体として2億米ドルのEBITDAが達成できると考えている」と述べた。
また、ティグレ デ クリスタルはここ数か月に急速な回復を経験しており、2020年12月31日までの6カ月間にはプラスのEBITDAを計上したことも明かされた。20年上半期には300万米ドルのマイナスのEBITDAを計上していた。
国境が再び開かれれば、同施設は韓国、中国、日本からのプレイヤーに力を集中させる予定で、韓国に大きな機会があると見られている。
「(サンシティの)経営陣は、韓国人のゲーミング需要に対しては十分なサービスが提供されておらず、中国人ギャンブラーからそのエクスポージャーを多様化させる手段として、そこでの顧客ベースの拡大を目標にしている。
例えば、ソウルから車で5時間の距離にある単一施設にもかかわらず、江原ランドは韓国のゲーミング収益の半分以上に貢献している。
ウラジオストクと韓国の近さ(約2時間のフライト)を考えると、彼らは、ティグレ デ クリスタルはそのような十分なサービスを受けていない韓国人のギャンブル需要を捉えることができるはずだと考えている」。