自民党税制調査会の甘利明会長は3日、IR(統合型リゾート施設)のカジノで得た「勝ち金」について、一時滞在の外国人旅行者は非課税とする方向で調整する考えを示した。同日午前の党税調の会合後、記者団に語った。
甘利氏は外国人旅行者に関し、「国際標準の非課税というやり方でいいのではないか」と述べ、「IRをつくったはいいが、誰も来ないのでは何も意味がない。国際標準は必然だ」と強調した。海外ではシンガポールやマカオが一律に非課税。10日にもまとめる与党税制改正大綱に反映させる見通しだ。
財務省内では、源泉徴収などで課税する案も出ていたが、実情に合わせた方向で調整する。一方、甘利氏は「日本人は他の公営競技と同等の課税方式にする」と話し、競馬などと同様に、勝ち金が一定額を超える場合には所得税を課す方針を示した。