マカオのジャンケットプロモーター、タク・チュン・グループのCEO、レヴォ・チャン氏が、全発行済み株式への現金買付義務の完了後、マカオ・レジェンド・デベロップメントへの持株比率を33.19%に引き上げ、同席会長および執行役員として取締役会に加わる。
マカオ・レジェンドは火曜深夜、チャン氏による9月の20.65%の株式取得に続く今回の現金買付オファーは、発行済み資本の12.44%にあたる71,247,828株を持つ株主たちがオファーを受け入れたことによって締め切られたと発表した。オファー全体は発行済み株式資本の最大29.19%だった。
現金買付義務の締め切りによって、48歳のチャン氏は総額8億890万香港ドル(約109億円)をほんの少し超えた額を支払い、最近手に入れた単独最大個人株主という立場をさらに固めることになる。
Inside Asian Gamingが以前伝えた通り、チャン氏は9月、100%所有する投資会社パーフェクト・アチーバー・グループを通じて、総額12億8,000万香港ドル(約172億円)でマカオ・レジェンドの20.65%の株式を取得し、持株比率を20.75%に引き上げた。
残りの発行済み株式への買付オファーには、創業者で会長のデイビッド・チョウ(周錦輝)氏、CEOのメリンダ・チャン氏、仲の良い取締役のシェルドン・トレイナー氏およびリ・チ・キョン氏、またはチョウ氏の母で元取締役のマダム・ラム・フォン・ゴー氏といった主要幹部が現在保有する株式は含まれていなかった。また、SJMホールディングスの子会社、ヴァスト・フィールド・インベストメンツが保有する3.37%の株式も含まれていなかった。
ヴァスト・フィールド・インベストメンツを除いて、チャン氏は代わりに現在発行済み株式の79.88%を占める「買付者株式協調買い占めグループ」と呼ばれる同グループと協力して行動しており、同グループは正式なリーダーそしてグループの代表者にチャン氏を指名している。
オファーの締め切りによって、一連の取締役会の変更が実施され、チャン氏は同席会長兼執行役員、そしてタク・チュンのジャンケット子会社タク・チュン・ゲーミング・プロモーション・カンパニーの最高財務責任者も務める36歳のツァン・カ・フン氏が執行役員に任命された。
ドナルド・チョウ・ワン・ホク氏、シェルドン・トレイナー-デジローラモ氏、カール・トン・カ・ウィング氏そしてマーク・フォン・チュン氏の全員が取締役を辞任し、デイビッド・チョウ・カム・ファイ氏は非執行役員に再指名されているものの、チャン氏と並ぶ同席会長に留まる。チョウ氏の妻であるメリンダ・チャン氏もCEOの職に留まる。
マカオ・レジェンドは以前、チャン氏には同社の既存事業に大幅変更を行う、または従業員を解雇するといった意図はないものの、その業務と財務状況の見直しを実施し「グループの長期的な事業開発のための事業計画および戦略を策定し、グループにとっての他の事業機会を模索する予定だ」と述べていた。