今年のアジアンゲーミングパワー50 審査委員会メンバーの9名を紹介する。
アンドリュー・W・スコット
(審査委員会会長)
Inside Asian Gaming副会長兼CEO
オーストラリア生まれのアンドリューは、ゲーミング業界の専門家でありメディアパブリッシャー、コメンテーターそしてジャーナリストという顔を持つ。2005年に香港、その後マカオへと移り住み、O MEDIAというマカオ最大のメディア会社の1つを立ち上げた。O MEDIAの旗艦資産がInside Asian Gaming (IAG)。
アンドリューは現地マカオコミュニティで非常に積極的に活動しており、2014年のマカオ・パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)にも選ばれた。
彼は高レートポーカープレイヤーであり、プロのブラックジャックプレイヤー兼エデュケーター、そしてポーカートーナメントTV番組のコメンテーターでもある。このような肩書からマカオやアジア全土、ラスベガスや北アメリカ全土、オーストラリアそして世界中で幅広いカジノ経験を得てきており、過去33年間で200以上のカジノを訪れた。2005年には主な焦点をメディアへと切り替えた。
現在は在マカオオーストラリア商工会議所の副会頭、香港取締役協会(Hong Kong Institute of Directors)フェロー、マカオゲーミング管理協会(Macau Gaming Management Association)永久会員、そしてマカオタクシー乗客協会(Macau Taxi Passengers Asso-ciation)会長を務めている。また、国際ジャーナリスト連盟、マカオポルトガル語・英語通信協会(Portuguese and English Press Associ-ation of Macau)、ポーカートーナメントディレクターズ協会のメンバ ーでもある。
1993年にオーストラリアで商学士号を、2019年にマカオ大学経営学部で修士号(国際統合型リゾート経営)を取得した。
ベン・ブラシュク
編集長, Inside Asian Gaming
ベンは1999年、シドニーでスポーツジャーナリストとしてキ ャリアをスタートさせ、その後、深夜に頻繁に放送されていたTVポーカー番組に興味を持つようになった。すぐにゲームをプレイするだけでなく、記事も書くようにもなり、 Pok-erNews Australasiaの編集者の職に就き、2008年に初めてマカオを訪れた。
2013年2月、WGMの編集長に就任し、その後High Life、Hengqin Record などO MEDIAが編集するものを監督するようになった。そして2017年に最高コンテンツ責任者に就任した。
2016年にInside Asian Gamingの編集長となり、それ以来ゲーミングというビジネスをかつてないほどに深く探求してきた。彼は2017年4月に業界をリードする日刊メールマガジン、 IAG Breakfast Briefingの立ち上げ、「GAME」というオンラインインタラクティブ、ビジネスインサイトのプラットフォーム構築において大きな役割を果たした。
ムハンマド・コーエン
総合編集長, Inside Asian Gaming
ムハンマド・コーエン氏は、1995年からアジアのビジネスをカバーし、10年以上にわたってカジノビジネスにフォーカスしてきた。ゲーミング業界の超一流の人々にインタビューを行い、彼らから公に叱責されたり(少なくとも1名は不当に)、逆に彼らが生み出してきたものを熱心に評価したりしてきた。
彼の外交官そして都市プランナーとしての経験が、ゲーミング方針、プロジェクト、ゲーミング観光地を、アジアで益々複雑化する国内および国際的な利害や義務の関係というより広い都市的かつ地政学的な観点から考える助けとなっている。
ゲームを統計的に分析するトップアナリスト達と働く元野球記者として、彼は実態を表す際の数字の力と限界をしっかりと理解しているために、彼の意見は信じられないほどに正確かつ多面的であるのだろう。
マイケル・ジュー
国際事業計画&分析部門SVP, ザ・イノベーション・グループ
ゲーミング、レジャーおよびホスピタリティ業界で約20年の経験を持つマイケル・ジ ュー氏は、2014年にザ・イノベーション・グループの一員となり、独特の文化的背景をフルに活かし、関連セクターでの奥深い開発と運営経験を活用しながら、総合的な分析スキルを発揮している。
マカオゲーミング情報協会(Macau Gaming Information Association:MGIA)の副会長を務める。
ザ・イノベーション・グループでの主な焦点は、米国、アジア太平洋そして欧州の中・大規模IR開発。また、世界金融危機ではラスベガス・サンズ・コーポレーションのリーダーシップ開発アソシエイトとして視野を広げ、幅広いプロジェクトを監督し、特にマカオで数多くのサンズ・チャイナ統合型リゾートやシンガポールのマリーナベイ・サンズのオープニングにむけて財務計画と分析を確立・強化した。
コーネル大学でホテル経営学部のホスピタリティ管理学科経営学修士、そして中国の北京大学で学士を修了した。
ワシントンDCの米国米中関係委員会(National Committee on U.S.-China Rela-tions)、そしてハワイのホノルルにあるイースト・ウエスト・センターのフェローを務めた経験を持つ。
デイビッド・グリーン
会長, ニューページ・コンサルティング
2010年上旬にマカオで設立されたニューページ・コンサルティングの創業者であり会長でもあるデイビッド・グリーン氏。以前はプライスウォーターハウスクーパース(PwC:マカオ)のゲーミング部門部長を務めていた。オーストラリア国民で、マカオの永住者でもある。2004年にPwCのパートナーを引退したものの、アジアゲーミング業界で事業をさらに発展させるために2005年に再び加わった。
マカオに14年以上居住し、カジノ業界の自由化と規制に関して特別行政区政府と共に取り組んだ。
弁護士と会計士の資格を保有し、ゲーミング業界においては、アデレードカジノ、ブックメーカー、コミュニティベースのマシンゲ ーム、スポーツくじそして競馬産業を規制する南オーストラリア独立賭博局Independent Gambling Authority of South Australi)のメンバーおよび会長を7年間(1995年から2002年)務めるなど多くの経験を積んできた。彼は南オーストラリアの消費者庁の元長官で、その立場の中でオーストラリアの新しい競争法の交渉に州を代表して参加した。現在は、ベトナムとカンボジアでゲーミングや関連事業を行うASX上場のドナコ・インターナショナルで非執行役員を務めている。
メルボルン大学法学部修士号を取得、ローザンヌの国際経営開発研究所では優秀な成績でMBA課程を修了。またメルボルン大学では商学の学位も取得している。1977年にオーストラリアで弁護士試験に合格した。
コンスタンス・スー
取締役, チェンイングループ
コンスタンス・スー氏は、ゲーミング業界の統制に10年以上幅広く直接的に関与してきた。
2003年の開業時からモカに関わっており、経理部長からスタートし、管理職を歴任し、速いスピードで最高総務責任者にまで昇り詰めた。そこでは、ファイナンス、財務、監査、法務、資金調達そして人事を監督した。
2008年にモカの社長に指名され、マカオのゲーミング業界で幹部にまで昇進した一握りの女性の1人になった。
2013年12月から2017年1月までは、メルコリゾーツ&エンターテインメント初のマカオのカジノ、アルティラ・マカオの総支配人を務めた。
スー氏は米国公認会計士協会と香港公認会計士協会の会員でもある。
2011年、ロンドンで開かれたゲーム業界で活躍する女性を表彰するウーマン・イン・ゲーミング・アワードにおいて「インスピレーシ ョン・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。
シアトル大学で文学士号、香港科技大学で経営学修士号、そして北京師範大学で経済学博士号を取得した。
メリナ・レオン
業務執行取締役, Yeewood Consultancy Ltd
メリナ・レオン氏は広報、総務、地域社会問題およびイベント管理などで30年以上の豊富な経験を持ち、様々な企業で上級職を歴任。コタイ・ウォ ータージェットでは最高執行責任者、サンズ・チャイナでは広報および地域社会問題担当のシニアVPを務め、さらに、マカオ電気通信会社(CTM)やマカオ国際空港ではコーポレート機能を率いていた。
1990年代に初めて独自の広報およびイベント運営会社を設立した。
レオン氏は現在、中国人民政治協商会議第12期陝西省委員会委員、広東省女性連合会第13期実行委員会マカオ代表、マカオ商工会議所理事、そして中国海外友好協会(中華海外聯誼會)のマカオ委員を務めている。
デスモンド・ラム
ホスピタリティ・ゲーミング経営学部プログラム部長 代理マカオ大学経営学部
デスモンド・ラム氏はケンブリッジ大学クレア・ホールの終身会員。2008年からインターナショナル・ゲーミング・アワ ード(ロンドン)の審査員を務め、2012年からはマカオゲーミング管理協会(Macau Gaming Management Associa-tion)の学務アドバイザーを務める。ゲーミング関連の問題を幅広く扱った論文を執筆・発表しており、一流のビジネス誌にも掲載されている。
あまり知られていない中国のキャンブル界を歴史的、文化的、心理的そして社会的観点から考察したChopsticks and Gambling(箸とギャンブル)という本の著者。
これまでにケンブリッジ・クレア・ホール・フェローシップや2016年アジア・ゲーミング・アワードの新興リーダー賞など多数の研究賞や業界賞を受賞している。
オーストラリア、シンガポール、香港、マカオそしてマレーシアで教鞭をとってきた。ゲーミング、観光およびホスピタリティ分野を扱う多くの大学コースや幹部ワークショップを実施してきた。
ルイ・ピント・プロエンサ
パートナー, MdME Lawyers
企業の吸収合併を専門とし、それら分野のMdMEの実務を率いる。定期的に合併、買収、その他の企業取引に直接関わり、多種多様な業界に広がる輝かしい実績を持つ。
また、企業、金融機関そしてプライベートエクイティファンドに対して、再構築、債券発行、規制上のコンプライアンス、取締役会レベルでの戦略的アドバイスなど様々な会社の問題に関するアドバイスを行う。
また、頻繁にマカオに関心を持つ発行体に対して香港証券取引所の上場に関するアドバイスを行う。MdMEのゲーミング関連実務の責任者で、ジャンケット事業者、ゲーミング機器メーカー、サービスプロバイダーそしてゲーミングコンセッション保有者の株主に会社関連および規制関係の支援を提供する。
プロエンサ氏は、「アジア・ゲーミング・アワード2017」で「エマージング・リーダー(新興リーダー)・オブ・ザ・イヤー」に輝き、それに引き続き「Chambers and Partners」によってアジア太平洋地域のトップゲーミング法律事務所にも選ばれ、個人の弁護士または法律事務所の最高評価である「Band1」に引き上げられた。
また、世界中で25以上のゲーミング地域をカバーする法律事務所のネットワーク「Lex Mundi Gaming Solution」のグローバルチェアも務めており、「国際ゲーミング・アドバイザーズ協会」の評議員にもなっている。