プノンペンにあるナガワールドを所有・運営するナガコープが、ナガワールドと、ユネスコの世界遺産に登録されているアンコールワットを「カンボジアを象徴する観光地の2本柱」として宣伝することを狙いに、シェムリアップに3億5,000億米ドル(約370億円)の非ゲーミングリゾート開発を計画していることを明かした。
この野心的な計画が実現した背景には、カンボジア政府が、同社の100%子会社であるナガグループ・グローバルに対して、アンコールワットを周辺の外側の制限区域からたった500メートル南にある75ヘクタールの土地の50年リース契約を与えたことがある。12世紀に建てられたアンコールワットは、カンボジアで最も有名な観光名所で、世界最大の宗教遺跡群の中の1つ。
日曜夜の発表によると、ナガコープの新たな開発計画は、おそらくナガワールドの35億米ドルのナガ3拡張がオープンする前の2025年に完成予定で、高級ホテル、ウォーターテーマパーク、屋内ハイテクテーマパーク、運河、ウォータークルーズアトラクションそしてMICE施設が作られる予定。
また、シェムリアップ・チャイナタウンと呼ばれるエンターテイメント地区もできる予定で、ストリートフード、パブ、音楽そしてショッピングが楽しめ、庭や池などと組み合わされ、「自然の通気と、優しい自然光を取り入れた」全天候型の屋根に保護される。
それが作られる予定となっている「アンコール・レイク・オブ・ワンダー」の仮称がつけられた75ヘクタールの土地は、ロサンゼルスのディズニーランドとディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーと合わせた面積よりも広くなる。
ナガコープは、この開発は、シェムリアップとプノンペンとを空、川、陸で繋げる新しい交通戦略の実施によってナガワールドをさらに宣伝し、そこへのアクセスを提供しながら、シェムリアップへの訪問客を増加させるという多くの目的にかなうものになると述べた。
ナガコープは「当グループは中国やその他の場所のオンラインおよび実店舗の旅行代理店と協力して戦略を実施し、シェムリアップとプノンペンにあるより完全な施設の組み合わせをベースにしたツアーを提供するつもりだ。当グループは、ツアー団体客が目玉の観光地としてアンコールワットを訪れ、その後ナガワールド プノンペンで提供されているエンターテイメント施設を訪れると予想している」と述べた。
「アンコール・レイク・オブ・ワンダー」はナガワールドの設計事務所で米拠点のスティールマン・パートナーズとゲンスラーによって設計される予定で、基本計画はリゾートで最大限の楽しみと遊びを生み出すというコンセプトが基になる。
また、将来的なカンボジア国内でのさらなる拡大に向けた先行施設としても見られている。
ナガコープは、「より総合的かつ質の高い統合型リゾート開発会社として認知され、ゲーミングと非ゲーミングIRを収益獲得の手段とすることが当グループの意図だ。
当社は非ゲーミング及びゲーミング統合型リゾートが、互いに有益な方法で共存できると考えている。シェムリアップの『アンコール・レイク・オブ・ワンダー』IRとナガワールド複合施設が互いに有益であるという前向きな結果を示せばすぐに、当グループはシアヌークビル地域でも実行可能かつ利益を生み出す開発を模索していくつもりだ。
その頃には、当グループは、すでに戦略的かつ大規模の世界レベル総合統合型リゾート開発会社として足がかりを得ているだろうと見込んでおり、カンボジア王国の観光振興の役に立てると信じている」と述べた。