ゲンティン・グループの後継者、リム・ケオン・ホイ (林拱輝)氏が、最近自身が取得したナイトクラブブランド『Zouk』をラスベガスの43億米ドル(約4,531億円)の新統合型リゾートに連れていく予定をしている。
シンガポールのメディア、ストレーツ・タイムスの報道によると、Zoukはリゾートワールド・ラスベガスの2021年半ばから後半のオープン時に、10万㎡の面積をカバーするナイトクラブとエンターテイメントスペースをオープンする。
このスペースには、ナイトクラブのZoukの他、年中無休24時間の利用を狙いとした他の施設が作られる予定で、その中には、標準的なバースタイルの飲食サービスとビリヤード、ダーツ、ビアポンなどのゲームを組み合わせたソーシャルゲーミングバー『Red Tail』などが含まれる。実験的な飲食コンセプトの『Fuhu』や屋外デイクラブも作られる予定。
Zoukグループのアンドリュー・リCEOは、ストレーツ・タイムスの取材に対して、「ゲンティン香港が2015年にZoukを取得した時、ゲンティングループの下でこのライフスタイルポートフォリオを構築するという計画が常にあった。だから今回のリゾートワールド・ラスベガスとの提携は次の遷移となる。DNAブランドとZoukのレガシーには約30年の歴史があり、我々はすでにかなり重大なこのプロジェクトに特別なものをもたらすことが出来る」とコメントした。
以前、ゲンティン香港のバイスプレジデントを務めていたリ氏は、9月にリム氏の後に続いて問題を抱えるクルーズ船事業者を退社した。リム氏は、ゲンティンの長であるリム・コック・タイ氏の息子で、ゲンティングループトップの座の最も有力な後継者であり、ゲンティン香港からZoukを1,400万シンガポールドル(約11億円)で購入した。
リム氏自身もそのほんの数日前にゲンティン香港の副CEOを辞任したばかりだった。
リゾートワールド・ラスベガスのスコット・シベラCEOは、「Zoukがその文化とアジアホスピタリティのブランドという点でここにもたらすことが出来るものから、我々はおそらくラスベガスでのプログラム化されているものを変えることができ、この会場でバンドからDJプレイまでの全てを経験したり、または会議やホスピタリティの目的で使用することもできる。誰しもに何かを提供できるだろう」とコメントした。
当初シンガポールでたった1軒のナイトクラブであったZoukは、2015年に息子の方のリム氏の働き掛けによってゲンティン香港が購入し、それ以来多様なライフスタイルグループへと成長してきた。現在、17の店舗にはナイトクラブや日中のラウンジだけでなくレストランやバーガーバーなどが含まれるまでになっている。